2023年12月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

No.
139
異世界の沙汰は社畜次第 5巻

表紙のコンドゥさんが絶妙な表情をしてて良い!!巻を重ねるごとに表情が無から有になっている感じ。表紙がコンドゥさんとアレシュ様のツーショットで統一されているから、関係性の進展をここからも感じられて素晴らしいですね。4巻が驚きで5巻が困惑。6巻では泣いてたりしない?あと数年は来ないであろうコミカライズの最終巻では全力笑顔でお願いします。

聖女ちゃんこと白石さん、思った以上に出番があって大変によろしい〜〜〜〜!頑張っててえらいし、囲われの鳥じゃなくなって自由に羽ばたいてる感が全力で出ているのが好印象。自然と応援したくなる。顔のいい男に弱いのも親近感が湧く要素で収まっているのが絶妙な匙加減。いいよな、顔のいい男は。
変化がありつつも、『感情で物を言う』事をやめていないのがらしくていいなぁと。この世界の仕組みを分かった上で、それでも子供たちに幸福であって欲しいという我がまま。感情で動く聖女の白石さんと、理論で考える使徒の近藤さん。この二人が共同で何かをやるってハチャメチャに強い……!意識改革という異世界転移モノの花を二人がタッグを組んでやると思わなかったので、まさかの展開に胸が踊りました。

宰相様が恋のライバルに名乗りを上げなくて良かったなぁ……。怖いよあの人!アレシュ様を猛犬、コンドゥさんを鎖って喩えているのが分かりやすくていいですね。首輪ではない。その一方、「囲う」という発言で「自分だったらお前に首輪を着ける」という意思表示をハッキリとするのが宰相様の魅力ポイントでもあるなぁなんて。腹の底が見えないタイプじゃなくて、自ら己の腹をチラ見せしていくスタイル。それゆえにちょっとだけクリーンに見えるというか。あらためて、原作1巻パート前半での宰相様の『敵か味方か分からない』感は本当に絶妙だったよ……。物語の起伏の細かい部分を担っていたキャラだと思う。

アレシュ様とコンドゥさんの関係性って、ただ気持ちだけの問題じゃなくて『政治』が関わってくる事がいいスパイスになってるなあと。王城の人間は概ねそれ込みで見の姿勢をとっているけど、お屋敷の面々は純粋にアレシュ様の恋路を見守っているのが癒されます。シリアスとほのぼのぼのでいい対比だ……。

『聖女への対応を誤った王子』って汚名を注ぐ機会がないまま作品から退場するイメージがあります。が、ユーリウス殿下はちゃんと挽回していこうとする描写が差し込まれていて魅力を感じました。白石さん関係のポカは若干継続中ではあるんだけど、『兄属性』が生えてくる事の威力がさぁ!!小さい時に別れた腹違いの弟の好物を……大人になっても……覚えている……。このエピソードは強い!

恋愛模様が主題になりすぎず、職場改革が着々と進んでいくところが本当に好き!5巻になってもタイトル通り社畜してる。うっかりと国の暗部みたいなものを暴いちゃったわけで、そっちの進展も楽しみにしてます。人間蓄電器。

主人公二人がそれぞれお仕事を進めながらも、本筋の恋愛進展もしっかり&ガッツリあってビックリした!コンドゥさん、ちゃんと恋してるやないの……。遠征の延期を聞いて不安な顔してたの、バリアの有無(自分の体調)の事を気にしてるのかと思ったらそうじゃなかった。以前のコンドゥさんだったら自分の命の危機が先に来てたと思う。相手のことを案じてのあの不安顔、大変によろしい。アレシュ様も情熱的に攻めまくってて可愛いですね。「待て」もちゃんと出来てえらい!褒められたい系クールわんこ。

20231217110645-motiri.jpg異世界の沙汰は社畜次第 5巻
(コミック:采 和輝 / 原作:八月 八)

#異世界の沙汰は社畜次第 #Bs_LOG

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2023年11月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

No.
138
田舎のホームセンター男の自由な異世界生活 11巻

ゼウスさま登場するんだ!?!?舞台装置としての要素ではなく、物語にガッツリと神様が絡んで来る系の異世界転生って相当に数が少ないと思っている。超人気作だと【無職転生】はガッツリもガッツリよね。『何故異世界に呼ばれたか』辺りの設定とバランスが整っていると、現代知識無双や能力チートものというジャンルから一転、ファンタジーに姿を変えるのが面白いなあ。……変化っていう言い方は正しくないかも?漫画の枠組みが拡大される的な感じ。

避雷針やら絶縁体やら磁石やらで戦っていくの楽しかった~!マサルは戦う人ではなく作る人だからな。前回も話したんだけど、マサルではなくランスロットが『勇者』なのメッチャいいポイントだと思うのよ。異世界転生者がアレもコレも全部やってく感じじゃないのが燃える。今回も人に任せる部分と自分が踏ん張る部分で別けたのが『総力戦!』って感じで熱かったです。

相も変わらず作画アシスタントさんのパワーを画面からひしひしと感じる……!!背景の気合いの入り方よ……。機織り機の図解も分かりやすくてよかったです。前回のガラスの作り方といい普通に勉強になる。
漫画から少し話が逸れるけど、車輪の発明って本当に凄かったんだなーと水車を見て感じました。円のパワーがなければアレは生まれないわけで。文明を発展させる漫画であるがゆえに、何がブレイクポイントなのかハッキリと分かるのが面白いなあ。言葉、農耕、道に並ぶ発明品だと思うよ車輪。

ヴィンターリアに人がちょいちょい増えていっているさまも、シミュレーションゲームを見てるみたいで楽しいなぁと。「マサルおかえり!」の場面でそれが表れているの好き!人や物が増え、街の様子も着々と変わっている。テント張りの家と木の柵から始まったんだよなぁ。しみじみしちゃう。
そしてメイちゃんとリュリュちゃんが同じ画面に居てニコニコです☺️ かわいいね。

ビクティニアスさまがしばらく街に滞在という事で、何かしら大きめの恋愛イベントが起こりそうな感じー!?今回は戦闘がメインだったから、日常回をモリッと挟んでくるのは大歓迎ですわよ!わくわく。

20231124113713-motiri.jpg田舎のホームセンター男の自由な異世界生活 11巻
(コミック:うさぴょん / 原作:古来 歩)

#田舎のホームセンター男の自由な異世界生活 #角川・コミックエース

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No.
137
僕のヒーローアカデミア 39巻

表紙すごい好き。


冷さん、冬美さん、夏くんが、轟くん(焦凍)に繋げたの良かったな……。地獄の轟くん家はまだ続くけど、家族みんなが一緒の方向を見たうえでの地獄だからそれでいいんだろう。

【No.249 地獄の轟くん家】からの流れで、贖罪を求めるエンデヴァーに対して夏くんが叫んだ、

「何でこっちが能動的に変わらなきゃいけねんだよ!」

この一言が妙に胸に残っていました。「ごめん」って言われたら「いいよ」って言わないと、反転こっちが加害者になる的なアレな気持ち。そして様々な出来事を経て、父親を許す準備が出来たであろう夏くんがこの場面に駆けつけてくれたのが何だか感慨深かったです。頑張れ轟家。ここからが本当の地獄だ。


お茶子がトガちゃんへどう向き合うか、正直なところ不安が大きかったです!!!何を言ってもヒーロー目線の善になるというかさ~~~~~~~~~。光属性の人間が言う『きれいごと』の域を出るのかな、って。でもお茶子の根底にあった『笑顔』を絡めた発言の数々に、スッと腑に落ちたというか。キャラクターの発言を『分かろう』としなくていい、すっと染みて来る感じ。あと相手の行いを全肯定しない姿勢がね、大好き。
トガちゃんの『好き』から生じる行為を否定しながらも、『好き』という気持ち自体は肯定しているお茶子の受け入れ方がとてもとても良かった。全部分かりあう必要はなく、大事なところだけちゃんとつながり合えれば良い。この点、かつてトガちゃんの『好き』枠だった梅雨ちゃんが戦いの添え物になっている事が逆にいい味を出しているな、と。梅雨ちゃんはトガちゃんを理解出来ないし救えないけど、お茶子の事を信じているので。直接的ではない、間接的なヒーロー活動。

各々が出している個性の覚醒は『死にそうだから強くなる』っていうのが極々自然な限界突破でメチャ良いですね!!気持ちだけで強くなりまくってたらご都合でなんでも出来ちゃう感に少し冷めちゃう~~~~…… けど、最後の最後は気持ちで立ってるのもスキ……なので……でへへ。結局は魅せ方よ!ヒロアカの演出凄く好きだな。画力でぶん殴って来るのもそうだし、今までの積み重ねを感じさせるから。言及し損ねたけど、飯田くんが轟くんを届けた事で「>なりたいものになれたように思う」って言ってる事にもジーンと来ました。前回の「>迷子を導く為にあるんだから」にも大きくやられましたが、改めて良かったな、と。

他人の血を吸う彼女が、他人に血を与えておわるというのは何ともセンチメンタルが増幅されますね……。ハッピーエンド感が凄い。ものを浮かせる個性を持った少女が、人の心をも軽くした。全てのピースがかっちりハマった、いい二人でいい物語でした。


八木俊典がメンタル高校生っていうの前から言ってたけどコレ間違ってるな?いや過去の自分の感想をまるっと否定する訳ではなくて。
高校生の時分から地獄に居て『現代の価値観における年相応さ』が失われているとは思わなかったので……………………。物語序盤の学園生活で描かれたあの茶目っけと人への振る舞いを見て『メンタル高校生』って言ってたんだけど、『"オールマイト"から降りて平和な時代を全力で謳歌してやり直してる』面もあるの…?いやむしろそうあって欲しいと私が幻を見ている。
だって、ずっと平和の象徴っていう装置であるなんて、辛くないか?

………彼を見てるのシンドイ!!!!!

なんか胸がもやもやして言葉にならない!上手く言語化出来ない!
私はオールマイトと八木をノットイコールで話しているんだけど、大きく乖離している訳ではないんだよ。でもイコールだとも思えなくて。デクくんが受けた「次は君だ」という祝福と呪いが、私の心をかき乱している。すっごい酷い言葉だと思うんだよこれ。だから『オールマイト』がそれを言うか……?と思っちゃって……。すっごい好きなキャラなのに、分からない事が多すぎてなんか苦しい。いや、好きだから理解したくて深堀して、ドツボにハマってるんだなコレ……。
畳む


20231118124933-motiri.jpg僕のヒーローアカデミア 39巻
(堀越耕平)

#僕のヒーローアカデミア #ジャンプ

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No.
136
マリエル・クララックの婚約 8巻

巻末の話からすな!!!って感じなのだけども、リュタンがわりと真っ直ぐにマリエルが好きな事にちょっとビックリしてしまった。火遊び的な気持ちじゃないのは分かってたんだけど、なんかこう、お気に入りのオモチャの延長線上にある感情だと思っていたので。ちゃんと恋焦がれてるんだ………失恋確定の恋路を見るのって切ない。前回の感想で「二人にちょっかい出すな!」と憤慨していましたが、ここまで真っ直ぐにマリエルを見つめている様を見るとその気持ちも萎みますね……。ナイジェル卿みたく背中バンバンして励ましてあげたい。

黄金の薔薇と書いてゴールデンローズな彼女の危機回避能力が高すぎて天晴れ~~~~!普通のご令嬢はやっぱこうよね!っていうのを見せつけてくる良い登場でした。オレリア様の堂々とした振る舞い好き!あとぷるんぷるんの唇セクシーで可愛いよね。常時眉が上がった勝気な表情も凄く良い~!主人公以外男ばかりになりがちな漫画に彩りを与える華よ……。

殿下とマリエル、兄妹感がどんどん増してきて可愛いんだなぁ……。側近の婚約者という関係性にしては構われすぎなんだけど「>ジュリエンヌ嬢との進展のため」という小さじ一杯の下心を冗談交じりで言うのがまた良きかな。対人関係において、ただの好感だけじゃない気持ちって好きよ。

んあーーーー!!!!!「あーん」シメオンさま、凄い!とんでもなくかわいい!1Pを\ドーン /と贅沢に使って下さってありがとうございます!マリエルグッジョブ~~~!!これには読者もニッコリですよ。ディナーのメニューが丁寧に描かれていて、会話パートの画面が埋まっていい手法だなーと感心していたら、最後のデザートを引き立てるための前座だったのねあの描写は!漫画の魅せ方がほんに上手い……!暇になりがちな会話画面も華やかになるし「あーん」の唐突感が無かったしすごくよかった!技術的にもシチュ的にも好きな場面です。

我慢してるシメオンさまの切実な感情が伝わってくる……!マリエルのピュアピュアな表情、これはあかんて。これはあかん。すっっっっごいね、あの場面のマリエル。普段は思考が回るのに、二人でイチャイチャしてると途端にふわふわになって無垢な表情向けてくるの、すごい、こう、………そそる。色っぽいとかそういうのじゃなくて、可愛すぎて全力で愛でたくなる可愛さだった。ずるいなコレはー!
この場面、性交渉前の生々しさというかピンクのオーラが全開でドキドキしたんだけど、ギャグオチにする事によってその空気感を霧散させてるのがメチャクチャ私好みでした。する・しないの駆け引き描写自体はハチャメチャに好きなんだけど、その詳細な内容を求めて読んでいる漫画ではないというのが正直なところで。だから、そういったムードをパッと切り替える内容と描き方になっていて ”いつも通り” の雰囲気に帰って来る事に安心しました。シメオン様の1カメ2カメ3カメ面白すぎんのよ。「>二日後には嫌というほどしてあげますよ!」セリフだけ見ると生々しすぎるわ!

公爵さまのような腹黒キャラって、塩梅と見せ方を間違えると一気に不快なキャラになると思っています。彼に関して今のところその不快感がないのが我ながら不思議です。自分の興味を満たすために他人を振り回すっていうのが最初からわかってるからかな。…………あーーーあれだ、デスゲーム主催する金持ちポジション……。それだわ!そういう人はそういう生き物だと思って見ちゃうから……。それと奥さんにベタ惚れしてるっぽいのがかわいいなって。なんだかんだマリエルに手を出す気はないと思うんだけどどうなんだろうなあ〜。前科はあるからな……。

20231116161403-motiri.jpgマリエル・クララックの婚約 8巻
(コミック:アラスカぱん / 原作:桃春花)

#マリエルクララックの婚約 #ZERO_SUM

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2023年10月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

No.
135
薬屋のひとりごと 12巻

漫画の画面も話も相変わらず好きだなぁ!ホラー回ってお話の流れ的には『息抜き回』だと思うんだけど、そこで力を抜かずに沢山描き込んでいるのがプロの仕事だなぁと感心しました。……って思ってたらあとがきで「>ホラーと動物が好きなので」とあり、なーるほど個人的に好きだから滅茶苦茶気合入ってたのもあるのか!とクスッとしました。好きだと筆乗るよね、分かる。まあ猫くらげ先生の仕事はいつも素晴らしいんだけども。ホラー回は画面の明暗とノイズ効果が雰囲気を高めていて勉強になります。

「一酸化炭素中毒」「熱中症」を、現代の言葉を使わずにそれを表現する力がすごいなぁと。時代背景に合った言葉に置き換えてくれるので、没入感を損なわずに物語に集中する事が出来る。横文字も全然出てこないから本当に徹底しているなぁと感心しました。まさに『神は細部に宿る』んだなというのがこの作品を読んでいるとしみじみ思います。創作物全般にこういった正しさを求めているわけではないんだけどね。こうやってしっかりしていると加点をモリモリしてしまうなぁというかんじ!

壬氏さまと玉葉妃が猫猫の所有権を主張し合ってる場面が可愛くて好き!扉の件で現皇帝も目をかけちゃったし "いち妃の毒見係" では済まないポジションにもうなっちゃってるよねぇ。『好奇心は猫を殺す』し、今の宙ぶらりん立ち位置が一番いいのかしら。そこを本人が自覚しているとはあんまり思ってなかったんだけど、ちゃんと分かってたのね。まあ "宦官ではないのに後宮をぶらぶら出来る美形の男" "皇帝と妙に親しげ" "なんか色々あるっぽい" 人の正体なんて知りたくないわな!

顔の描き分けが抜群で助かる~~~!李白と馬閃の顔付きが骨から別タイプなので混同せずに済む。なにせ同じ服装、同じ髪色、同じ帽子、とぱっと見じゃ判別し難い外見なので……。絵が上手いっていうのはこういう事だよなぁとひしひし感じます。李白の顔、タレ目で人懐っこいワンコのオーラがしてて好きです。一方で馬閃のキリっとした目元と眉から滲み出るなんか捻くれてそうな感じも好み!二人とも性格が顔に出てるのが凄いなぁ。


壬氏さまの7:3分けバージョンの色気が凄まじい……………………。

これは傾国の美男ですわ。いつもの真ん中分けだと幼さが際立つ感じ。後宮をウロウロするのは真ん中分けVerで大正解だなぁ。分け目一つでこうも印象が変わるのかという驚きがありました。

【第六十三話 狩り(後)】のパートがめちゃくちゃラブコメで、アクシデントの様子がまるで『ToLoveる』な事に少し笑ってしまった。ベッタベタなシチュエーション!シチュはラブコメ、でもヒロインの空気は冷えてる。猫猫がガチで嫌がっているので恋愛アクシデント感がゼロだったがなんか面白いです。生々しさがなくて良いとも言える。前巻はなんか、その、いろいろ、なまなましくて。
壬氏さまから漂うセンシティブなかほりがさ~~~~!これ猫猫相手じゃなかったらもっとピンク色の空気流れてたよね!!いや猫猫相手だから壬氏さまこんなになってるんだけども!水も滴るいい男をまさに表している中で「さわりがある」の表情をしている様はさながらティーンラブジャンルの画だったよ!
ドキドキというかハラハラというか、色んな感情がワッと迫って来るお話で楽しかったです。シリアスとギャグのシーソーが絶妙。巻末にこういう話を持ってくるのが天才なんよなほんま……。構成さんすごい、強い。

薬屋のひとりごと、感想を書く時についつい好きな場面とかの分析をしてしまいがちなのでもっと無邪気に・雑に物を言いたいな~!好きを言葉に残すのは良い事なんだけどね。シチュ萌えとかキャラ萌えを主に聞きたいと思うのよ未来の私は。(あと隙あらばの自語り)そこんとこよろしくお願いします、次巻の感想を書く私!


20231022120037-motiri.jpg薬屋のひとりごと 12巻
(コミック:猫くらげ / 原作:日向夏)

#薬屋のひとりごと #ビッグガンガン

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No.
134
多聞くん今どっち!? 6巻

前の巻で登場した飛鳥先生、ヘイトコントロール用のキャラではなくナツキくんの元カノだったでござるの巻。ビックリ!そして過去エピソードで見る彼女の人柄が大変非常に好ましく、うがった見方をしていた自分をビンタしたくなるなどしました。ニカッと笑う快活な仕草が可愛くて私好みです。

……もしかしてこの漫画って、悪人というかヘントタンク役が一切出ない感じですか???そういうキャラが居る事を前提として物語を見ている自分が居る事に気付いてしまった……。悪役令嬢系やパーティ追放モノを読み過ぎて思考が凝り固まってる気がする!!テンプレ展開がある漫画って読むのに必要なカロリーが少なくて楽なんだけど、そういうのばっかり読んでるとこうなっちゃうのね!?よく分かりました!色々読もう、漫画のジャンル。

閑話休題。飛鳥先生とナツキくんの過去エピソードは、二人の関係性の改善を心から応援したくなる良い差し込みだったなぁと思います。二人とも悪くなくて、心の余裕の無さが産んだすれ違いのお話。
っていうか飛鳥先生の情報リテラシー高すぎてワロタ。

「アイドルの元カノ情報ってこの世で最も世に出ちゃいけない情報でしょ?」

それはそう。
それにしても、オーディションの時から追ってる濃度高めのツイ垢があるなんてこれ以上に愛が伝わるものはないな……。ナツキくんの心情をおもんぱかるに、嬉しすぎて顔があげらんないのが理解できる。顔の一部だけ映して心情を雄弁に語るコマ演出すごく好きだ~!口元ゆるゆるなんだろうなぁ。表情から心情をはかれるのも好きだけど、心情が分かりきっている時に読者側が表情をはかる余地があるのって想像が膨らんで印象に残りますね。勉強になる。

多聞くんは神であると同時に一番近しい人。その間でぐるぐるしてるって表現がめちゃ好きだなーって。自分の中で答えを性急に出さないのってさ、その感情を大切に育んできた証拠でもあると思うのよ。まあジメ原くんみたいにその場の衝動で一気に事を動かそうとする若人も私は好きなんですが。どっちも味わいが違っていい。

そして迎えた文化祭。いつもキノコが生えているジメ原くんにチューリップが咲いているの可愛いねえ!師走ゆき先生のこういうコミカルな表現が好きだ。
うたげちゃんの制服姿可愛いよね、分かるよ。おばちゃんも髪下ろしてるうたげちゃん好きだよ。桜利くんはツンデレ仕草がすごいけど真正面からキチンと褒めにいけるのは強いなぁ。伝わってないけども。「>悪くねえじゃん」外野から見てると一目瞭然の言葉なんだけどねコレ……。
うたげちゃんの友人目線で見るジメ原くんが「ないわ」で一刀両断されてたの笑った。うたげちゃん目線で見るから愛らしくみえるけど、そうじゃなかったらまあまあキモイ人だよな確かに……。飛鳥先生に会った時に「>ア……ア…… ウ……」ってなってたのも面白かったです。

謎の被りモノしてる2人+1人が並んで歩いてる絵がめっっっっっっっちゃくちゃ好きでねえ!!!!!
桜利くんが先頭きって堂々としている事に対し、ジメ原くんが最後尾を猫背で歩いてるのが性格が出てて良い!絵で性格を表現するってこういう事だよなぁ。この巻ではこのページに一番たぎったかも。わちゃわちゃ仲良し好きなので。

ステージで多聞くんが投げキッスした時の黄色い歓声が「あ゛あ゛あ゛」なの、オタクの姿をリアルに描いていて非常に良いですね。解像度が高い。「キャアアアア」じゃねえんだ。限界が極まったらそんな可愛い声出せねぇんだ。

制服着たジメ原くんの破壊力すごない?????

「同級生だったら」妄想の具現化。
とうとうついにうたげちゃんの気持ちがハッキリしたわけですが、『普段対面しているジメ原さん』が好きな事をこれでもかと表現してくれたのがよかったです。ジメ原くんは『木下さんはイケ原の自分が好き』という意識が身体の髄まで沁み込んでおり、それに寂しさを覚えて退場しようとした。それをね、思わずね、そうじゃないって言いたくなってしまったうたげちゃんの衝動ね……。シチュエーションにお膳立てされて気持ちが動くのってあるし大事だよ……。ジメ原さんの可愛い部分と頑張り屋の部分が特に好きなんだよね……分かるよ……いいじゃん……あまずっぺえ……。しみじみとし過ぎて三点リーダ多用しちゃった……。

そしてそこからの辞表。E/YESのみんな、意識が高すぎると思うんだよなあ!すげえよ!!でも今回で痛いほど分かったわ、性根が善性の人間しか出てこない漫画って!
ハウスキーパーという繋がりを破棄して物語がどうなるのかとても気になる。いやまあジメ原さんがそれに耐えきれる訳ないんだけど……。病みすぎるとちょっと引いちゃうので程々にしてもろて。次巻も楽しみだなー!

20231016150513-motiri.jpg多聞くん今どっち!? 6巻
(師走 ゆき)

#多聞くん今どっち!? #花とゆめ

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No.
133
一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方

「勉強や読書が終わったらすぐにインターネットを見ていませんか?」

見てます。

見るやろ!!(逆ギレ) よくない行動だと思っていてもやめられないのが依存症、とはいうけれど、お手頃に快楽を得る事が出来るツールを手放す気にはなれない。だからこそ、使っていい時と悪い時のメリハリをキッチリつける事でマイナスの効果を打ち消していきたいところです。見ない方向に舵を切るのは正直難しいので、読書・勉強などの学び主体の行動をした時は『一度メモ帳に要約を書く』行為でクッションを挟むようにしよう。そこから休憩のネットサーフね!!ゼロイチじゃなくて小数点でチョットダケ刻んでいくぞ。(ちなみにこれを書いた翌日、普通にソッコーでLINEチェックしました。クセになってんだ……本を読み終わった後にSNSとか開くの)

「年齢に対して脳の衰えは言い訳でしかない」

イーーーーッ!! いーってなった。よく言い訳をしているので…… 自分に……。己にとって都合が悪い言葉が飛んでくると叫びを発して防衛しようとする所があるな……。その言い訳を、ぷちぷちを潰すかの如く丁寧に説明してくれる本で助かります。私はすぐに「やらない理由探し」を始めるので、外堀をせっせと埋める事が大事なんだぁ……。
80歳から学び始めた人の脳MRIビフォーアフターは、見るからにシワの数が違って見えるのでビックリしました。いくつから学び始めてもいいんだ、という勇気に繋がるなぁ。けども、頑張った人と頑張らなかった人の差が残酷なまでに刻まれている証拠でもあるので、頑張らない事への恐怖みたいなものがちょっとだけある。基本がんばりたくな~い。楽に頑張るために読書をしているよ私は。杖をついて山を登りたい。

仕事後にどういった行動を取ると脳が疲労を感じずに鍛えられるのか、という具体例が特に参考になりました。自分の場合は『視覚』と『思考』と使ってるから、本の感想を書いたりの『伝達』を使えば効率よく脳が使えてる感じなのかな。疲れている時こその『運動』は日々ちゃんと出来てるからヨシ!クタクタで疲れてるんだけど、結局の所デスクワークで疲れているだけなので身体を動かした方がその後の疲労感が和らぐのよね。今までちゃんとやれていた自分に加点+1。

勉強にかける時間に関して。週末の2時間より毎日の10分論は、言ってることは分かるんだけどうまい具合に落とし込むのは難しいなあと思いました。いうて『午前中のうちにパソコンをつけたらジェスドロをやる』はいい感じに実行出来ているから、if thenプランニングを使って習慣付けを増やせばいいのかな。
ちなみに一時期やってた『毎日1本お絵描き系Tips動画を見る』は1週間で終わりました……。Blender勉強も今滞ってるわね!!ワハハ。やりたい事を増やしすぎると脳がパンクして何もやりたくなくなる傾向があるので、適切な量を探ってプラスの習慣が増やせたらベストなんだけも。それにゲームをやる時はゲームにガッツリ集中したいし、コツコツがほんと苦手だなあ。一週間くらいなら頑張れるんだけどねいつも。継続できるような細切れ学習法を探っていきたい。

とりあえずは『「このゲームやるぞ!」って決めた時期以外』or『朝イチで仕事が2P以上溜まってる』状態じゃない限りはジェスドロのあとで

・お絵描きか3D系の動画を1本見る
・好きな絵の分析
・食べ物、小物系の模写をする

のいずれかを行い内容をノートに一言書く、でいこうと思います。そしてそれを夜お風呂入る前に見直す。例外として日曜日はお休み!日常の買い物以外で午前中から外出する日、人と会う予定がある日はやらない!よし、こんな感じね!出来たらカレンダーにシール貼ってこ。これ、てがろぐを別途設置して学習記録つけてこうかな~……悩むな……。いや、人の目が気になると唐突にゼロにしちゃいたくなるからダメだな。それに模写先とか自分用にガッツリ残しておきたいし。

「勉強を好きにならなくてもいい、脳みそをごまかしていけ」の例として『お気に入りのカフェで勉強をする』という手法が紹介されており深く納得しました。"好き""楽しい"等のプラスの感情(もしくは命の危機)がないと脳みそは『長期記憶』として覚えておけない。だから勉強の直前に好きな事をしたり、好ましい環境に身を置いて脳をだます。カフェで読書するとなんとなくはかどってる気がするのはそれか~!納得!
そしてこの"納得"も大事な要素。「なるほど!」と思った瞬間に気持ち良くなって長期記憶に内容が仕分けされる。これはなんとなく実感があるかもしれない。頭の中でAからBに繋がって関連性を見出した時に脳みそがいっぱい動いている感覚があったもん。こうやって快・不快を上手くつなげていく話はトラウマ治療の本でもよく読んでいたので、勉強でも活用できる事に驚きました。脳みそちゃんの癖を覚えて良い感じに使っていきたいね。

20231016143902-motiri.jpg一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方
(加藤俊徳)

#自己啓発

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No.
132
限界煩悩活劇オサム 4巻

最終巻………!!!悲しいけれども、惜しむ形で見送れるのは幸せな事ですね。連載が始まった当初は「読み切りは確かに面白かったけど、何話も熱量を保ち続けられるのか……?」と思っていました。そんな心配はどこ吹く風で、1巻から4巻までずーーーーっと楽しかったよーーー!!時たまコッチまで殴られるからダメージを負う漫画でもあったけども。半年に1回くらいのペースで時事ネタを続けて欲しいんだけどダメか……?ダメだな……お金にならない……。

漫画の感想:自分のオタク観語り = 50 : 50 くらいでお送りします。隙あらば、自語り。

【第22回 学習回】で怨霊ちゃんと同じ土俵に立とうとするオサムむっちゃえらい、ちゃんと除霊師してる……。対話しようと思ったらある程度のチューニングをしなきゃいけない。それにしたって古典か~~~~~!入口が割と狭いし、原典の訳で大幅な解釈違いを出しそうで難しいジャンルな気がする。これは怨霊になるのもやむなしよ。
カイカちゃんが「>もっとゆっくり 一行ずつ」って諭すコマめっちゃ好き!あと怨霊ちゃんのデザインが今回も逸品で!いつも好きなんだけど、今話はとくにお気に入りです。着物風の装いになっていた蕾が、気持ちが満たされて花開いていくのがセンス良すぎる!それとバヒさんの被り物が毎回変わってるのも好き。かわいい。バヒさんは邪悪だけど。

オサムもカイカちゃんも、人の話を聞こうとするスタイルが共通していて良いなぁと思っています。カイカちゃんは『オタクに優しいギャル』という属性を付与されており、分かりやすいがゆえにその一言で片づけちゃいがちなんだけど、ただ単純に『人の話を聞こうとするいい子』なんだよなぁって。話をちゃんと聞いてくれる人だからこそオタク怨霊が懐くのホント分かるもん。そして一方のオサムは『人の話を聞いた上で我を通す』タイプだからこそ、己の熱量で怨霊を除霊出来るんだろうな、と。良い組み合わせの二人だ。
カイカちゃん、人の話は聞くけど染まらないっていうのが凄いなと思っていましたが、ここに来て激メンを学習しだすの可愛いですね!?友達と同じ言葉を喋りたいという気持ちは尊いもの……。

【第24回 古回】は解像度が高すぎてグサグサ抉られるなどしましたが大丈夫です、生きています。今も歴史更新してまっせ私!!黒いかどうかは未来で決めるよ。
>サイト残す流れだったじゃん!!!」からの容赦のない削除好き。それとこれとは別!!!
本人が見たらガラクタの山でも、よその人がみたら宝の山なんていう事は往々にしてある。でもこの思考は『他人の評価を軸にする』事と背中合わせなので、深く考えるとドツボにハマって難しいなぁ~。趣味の活動なら「需要は我!供給も我!それが無くなったらオサラバ!」くらいの思い切りの良さが精神衛生を上手く保つコツのひとつになるのかもしれない。

創作の深みは考えると面倒くさい事この上ないのでノーコメントです!!!8年前のものに萌える事もあれば、3ヶ月前の作品が直視出来ない事もある。そんな感じ。
このお話はカイカちゃんの「>お茶して待とうねぇ」ってしているコマが凄く可愛くて愛おしいんだ……LOVE……。

【第27話 絶望回】で『限界感情の闇鍋』になっている時「落ち着こ!!!」ってなってる怨霊ちゃんにすごいシンパシーを覚える。いや君も落ち着けてないから怨霊化してんだ。気持ちが二つある〜ーーーー。分かる~~~~~。バヒさんみたいに荒ぶれたら分かりやすくていいんだけどな……。冷静と情熱のあいだで。あと1話の敵(バヒさん)が再び敵になるのがジャンプ的な感じで熱いですね……!バヒさん相手ならオサムも遠慮なく殴れるし。

最終回への向き合い方で「追ってる間ずっと楽しかった」という言葉が一番に出てくるのが好きだァ……。それ…………生きる楽しみ。それに対する良い感じの解決策なんてないよな。一緒においおい泣いて除霊するのよかったです。

長々と続けるタイプの作品ではなかったと思うので、この形での着地に満足はしています。いや、もっと見たかった気持ちも当然あるのだけれど!お話が好きなのもそうなんだけど、ゲタバ子先生のキャラデザ力の高さにいつも感心していました。それに劇中作にも力が入っていて本編でのオタクトークを補強しているのが凄い。バンとヒスイくん、カップリング論争が激しくなるの分かってしまうもん。まぁ私はヒスマリ派なんだけど。
ところで『味ショー』のオマケ、ちくわとさつまあげはやっぱりそうですよね!?!?推奨してますよねそのコンビを!!!そうよね!!!!解釈一致!!!!ありがとうございました……。怨霊化せずにスッキリ逝けるってもんだよ。

『田舎と妖怪』『キャラ萌えオタク』と来て次はどんな作品を描くのか。ゲタバ子先生の次回作も楽しみにしています!

20231011131451-motiri.jpg限界煩悩活劇オサム 4巻
(ゲタバ子)

#限界煩悩活劇オサム #ジャンプ

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No.
131
ラーメン赤猫 5巻

もう5巻!早いねぇ。月曜日の楽しみとして私の人生に組み込まれてからもう1年経つのか……。毎週の元気の糧です。ありがとうありがとう。

【四十九杯目 また来ます】がこの巻で一番好きな話です。だってさあ!初期の初期から居たモブみたいな常連さんにスポットがあたるとかテンション上がっちゃうじゃん!『ラーメン赤猫』という作品が1話から大好きだった身としては、初期から居るお客さんに親近感を感じてしまうのよ勝手に……。あなたも…ずっと好きなんですね…?(ニコッ)みたいな。厄介古参にならないように気を付けます。
実際にインディーズから通常連載に移った時、作品のリズムがちょっと違うから編集さんのアレコレ入るようになったのかなって変に勘ぐってしまった。変化があったとすれば、”味”ではなく”出店場所”だったのかな、と今では思います。いつも出店出来るとは限らないさすらいのキッチンカー状態だったのが、店舗を構える事が出来るようになって雰囲気がどっしり落ち着いたというか。作品外の情報を漫画の調味料として振りかけないようにして見るのって私には難しいな~。

話を戻して四十九杯目のお話。常連さんが自分からは何も言わないのも、彼の変化気付いてついたずねてしまう佐々木さんも両方大好き~~!!!私の漫画感想をいくつか読んで下さっている方には耳タコだと思うんだけど、店員さんとお客さんの距離感って……近すぎてもアレやない?だから『常連さんからは何も言わない』が良いなぁと感じました。だからこそみんなが「写真撮ろうよ!」って言ってくれたと思うのよね。赤猫のみんなが望んでいる距離感を適切に保っている糸目常連さん、これからも画面の端に映ってくれると私が安心します。幸あれ。

こう感想を書いていて気付いたんだけど、今巻は ”距離感” をキーワードとする話がちょいちょいありますね。【五十七話 心配御無用】【五十九杯目 推してるから】がそう。二話とも「また個性が強そうな厄介客来たな……」と思った。でもその行動が分からんでもないし最後は反省するしで、クソ客がクソ客のまま終わらないのがこの作品の優しい所で好き!気を付けよう、先入観の押し付けと好意の押し売り。
そしてそして!五十九話ではこれまた一癖ありそうな人間さんニューフェイスが登場!前回が猫のニューフェイスで、今回が人間のニューフェイス!!花ちゃんガチ勢のお二人、『推しに認知されたくない』派の私としては感情移入バリバリで眺めていられます。表情は スンッ…… ってなってるけど脳内はカーニバルなんだよな。分かる、分かるよ。
ハナちゃんの接客がいつもよりまろやかっていうか、『可愛いのプロ』としてのハナちゃん100%ではなく素のハナちゃんがちょっと入ってるような笑顔をしているのが可愛くて好き。「私の推し、やるじゃん」みたいな表情をしているコマがまたプリティーでなぁ!あ、プリティーと言えばドン引きサブちゃんは勿論めちゃかわでした。若干フレーメン反応が入ってるあの顔すき。

というか5巻分厚くない!?12話も入ってるの!?ありがとう!
ミキちゃんと娘さんの話も好きだし、鈍くさい佐々木さんの話も好きだし、”お店”と”日常”のバランスがいい感じでとっても楽しめました。あと社さんを起点として過去の赤猫の様子を知っていけるのも嬉しいな。
それとジュエルくんの目を通して皆の事を見ると、新しい発見がぽろぽろと零れてきてこれまた楽しいですね!皆が優秀なのは分かりきってた事だけれども、改めて凄いなあと感じる。そしてジュエルくんの存在は「>”ラーメン赤猫の平凡な日常”を見続けたい訳ではない」と言っていた自分の気持ちが変化したターニングポイントでもあったとも思う。劇的な何かがなくても、日常を描き続けても空気が通り続ける安心感を覚えたというか。6巻も楽しみだなぁ。

20231003110455-motiri.jpgラーメン赤猫 5巻
(アンギャマン)

#ラーメン赤猫 #ジャンプ

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2023年8月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

No.
130
猫と紳士のティールーム 2巻

今巻もキームンくんと瀧さんがめんこい~~~!タイトルに『猫』って入ってるからキームンくんがいっぱい出て来るのは大事なんだよ。紅茶の香りを嗅いでフガフガしているキームンくん可愛いね……。
瀧さんが紅茶を入れる場面、何度も目にしているしお話の中で結構な尺を割いて描写されている”繰り返しの画”なんだけど、何故か飽きを感じないのが不思議です。魔法少女の変身バンク的な感じ。紅茶を入れる所作自体は同じでも、対面するお客様のリアクションとかが毎回新しいから退屈に思わないのかな。

ルフナとスコーンの組み合わせは絶対合うやつだ~~!話と絵を見ただけで確信しましたわよ!わたくし、ストレートで紅茶を飲むのが好きなので、ミルクティーがオススメって言われている茶葉は普段チョイスしません。でも、ルフナの「>甘い蜜や薔薇のような香りが鼻を抜け」の表現に凄く興味がそそられる……!友人との茶会でスコーンを出す事が多いしルフナの茶葉買っちゃおうかなー!低脂肪牛乳も用意しちゃってさ!
定例のお茶会でやりたい事が当分尽きそうにない。生活を豊かにする良い漫画だ……。

『(瀧さんとキームンくんが)かわいい』×『(紅茶とお菓子の知識が増えて)役に立つ』

の掛け算が最強。あと1話完結型だから、疲れている時にさっと眺められる構成になっているのが嬉しいです。するすると喉に入るというか。疲れてる時って重厚な物語の漫画を飲み込めない事も多くて……。色んな意味で癒される作品だホント。

お兄さん回はセット価格についてツッコミを入れてくれて何だか安心しました。お客様も口々に「お得!」とは言っていらしたけど、瀧さん自身にその自覚があるのか怪しいと思っていたので……。これはあれだな、俗に言う『家賃の味』ってやつだ!『趣味の店』ではあるんだけど、それよりも『自分の好きを布教する為の場所』って表現の方が正しい気がする。紅茶ラブになってくれたお客さんへの反応がとっても愛らしくてほこほこしちゃう。そして次元を越えての布教も成功してますよ、瀧さん!!

全部の回が好きだけど、一番好きなのはレモンティー回です。まず、アイティーの爽やかさを表現する作画がめっっっっっっっちゃ素敵で!!飲み物と氷って透過云々考えるのがめんどくさいし、グラス越しに見える液体もグラデ適当貼りじゃ表現が薄くなっちゃって、そこにホワイトとベタ入れる塩梅がすごく難しくて。この『面倒くさい』+『難しい』のコンビに、更に光の表現が入ってるのよ。線の跡と濃淡が美しい……。一枚絵とかでやるクオリティを漫画でやっている……!輪切りレモンの表現なに~~!?きれいなのに可愛い!あと湯気の表現で髪の毛用のペンを使ってるのもアイデアが凄いなぁって。髪の毛で使う事しか考えていなかったよあたしゃ……。

そして二つ目の好きな所は、お客様の褒め表現の素晴らしさです。小説家の語彙力パねぇ(語彙力のない褒めがこれです)。昂った感情を一度飲み込み、咀嚼した後に言葉を紡いでいるのが絵からも読み取れる『静』の雰囲気が素敵。今までにない褒めで瀧さんも照れ照れしちゃっててそこも可愛いのだ……。でも占い回みたいに、脳直でバーッって飛び出す『動』のパッション褒めも良いよね!二つの話が連続しているから、レモンティー回での風が吹くような爽やかな褒めが印象に残りました。

三つ目は『猫に柑橘系は禁忌』の件です。私は柑橘を切っている時に猫の所在に注意を払ったりしなかったので、同じ空間に居るかどうかぐらいは気を付けたいなぁと思いました。瀧さんはその辺をしっかりしていて、キームンくんへの愛情が深いなぁと。メタ的にも内容に賛否を起こさせない構成で素敵だと思います。フィクションでも細かい事が気になる時、ある。

1巻の時も紅茶とお菓子の表現と解説が素敵だなーと思っていましたが、今回から監修の先生が付いたとのことで。これからも素敵なマリアージュを教えて頂けると思うとワクワクします。もういっそ巻末にオススメ茶葉が買えるサイトとか掲載して欲しい。我はアールグレイ・ジプシーをしているので……。これぞ!というアールグレイを買うまでザッハトルテのペアリングを試さないと決めている。(お気に入りの茶葉が通販をやっていない)(悲しい)(この間の英国展、気付かずにスルーしてしまった)
美味しい漫画、今回も堪能しました。買うぞルフナ!焼くぞスコーン!


20230823205344-motiri.jpg猫と紳士のティールーム 2巻
(モリコロス)

#ゼノン #猫と紳士のティールーム

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