2023年6月の投稿[5件]
2023年6月15日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する
No.
118
猫と紳士のティールーム 1巻
おじさん×猫×紅茶。こんなん私が好きになるに決まってるんだよなぁ!一話をWebで読んで、その日のうちにコミックスをぽちりました。これは紙で欲しい漫画……!
紅茶とフードのペアリングを紹介するのがお話の中心で、どれもこれも試したくなります。そして店主のイケオジ・瀧さんと、毎話現れるお客様の描写バランスがなんとも絶妙で、人同士のマリアージュも完璧。W主人公の漫画というか。お客様にフォーカスをあてて瀧さんが黒子に徹するでもなく、瀧さんにフォーカスを当ててお客様がカカシになるわけでもなく、どちらの感情も描いているのが読みやすいです。お客様の個性もまぁまぁ強めなのがまた面白い。女子高生の集団、自由過ぎてすっごい好き。
こういった『来店したお客様を癒す』系の漫画って、過度な踏み込みに引っかかりを覚える事があります。初対面なのになんでそんな分かってる風の態度取れるの…!?とか、天邪鬼な私は思っちゃう。けれども今作は店主の瀧さんが "超絶人見知り" という事もあり、個人の事情には踏み込んでこないんですよね。お客様の様子を見て、それに合わせた紅茶を出すけれども、それ以上の事はしない。店長という役割に徹しているように見える。けど、大好きな紅茶について問われたら暴走してしまう一面もあり……。そこのハイ&ローのバランスが見ていて楽しいです。猫のキームンくんがええ感じにツッコミしてくれるのも良い~!!!暴走特急のブレーキ係としての猫。めっちゃかわゆ。
紅茶を淹れる描写に凄く熱が入っていて、温度と香りがこちらにも伝わってきそうな画が好きです。瀧さんの表情とキームンくんがフガフガしてるのがまたいいんだ……。画面と説明がいいから、ペアリングを試したくなるのよねホント。アールグレイとザッハトルテの組み合わせは絶対に試すぞ。あとロイヤルミルクティーの淹れ方の説明が丁寧でふに落ちて勉強になったー!低温殺菌牛乳かぁ……ちょっとハードルが高いわね……。でも絶対美味しいやつだ。
猫と紳士のティールーム 1巻
(モリコロス)
#ゼノン #猫と紳士のティールーム
No.
117
ラーメン赤猫 4巻
休みなく毎週更新をして下さっているので刊行ペースがはやぁい……!月曜日の癒しになっているのはそうなんだけど、そろそろゆっくりなさってもいいのよ……という気持ちにもなる。「いつもの」ポジションというかなー。ゆっくり、のんびりと眺めていきたい熱にシフトしています。前は「>”ラーメン赤猫の平凡な日常”を見続けたい訳ではない」と言ったけれど、一周回って今はそのスタンスというか。
この漫画のお約束事として『クセつよ客、来店!』 ⇒『なんやかんや解決!』 というお決まりの流れがあって、私はそれが好きです。クセが強いだけで性根から悪い人間は現れない事が高ポイント👍しかし、それを4巻も続けているとマンネリが来るもの。4巻のタイミングでのニューフェイス追加はお見事だなぁと……!リアタイで読んだ時にすごくワクワクしたもん、どんなニャンが来るんだろうって!いやまぁ同時に不安もあったけれども。安定していた場に新しいものを放り込むのは起爆剤になるけれど、それがいい方向に進むとは限らないからね。
10Lくんことジュエルくん、赤猫メンツの誰とも被ってないポジションで見ていて楽しい。チャラ全開に見えてそうでもない。新入りが入る事で先輩方のすごさも際立って大変に良いなぁ。最初からハナちゃんの事は凄いなープロだなーと思って見ていたけれど、本当に素晴らしい接客猫だな……って改めて関心しちゃった。猫の後輩が出来たサブちゃんの態度も新鮮でいいなー!社さんは後輩だけど人間だからちょっと違うというか。
コミックス収録されるのを心待ちにしていたサブちゃんクリスマス事件!このお話、サブちゃんの色んな表情がいっぱい見られて本当にハピネス……。ツリーに取り残された子サブのまんまるお目目!!可愛い!!!Webでメッチャ読み返したよこの回。
この漫画に求めているもの、ああだこうだと屁理屈をこねてみたりするのだけれど、結局のところ「好きな猫の可愛い姿が見たい」って欲が一番前のめりになってしまっているの、チョット恥ずかしい。あと私は社さんも好きなので、社さん回もそれなりに挟んで欲しいです。ラーメン赤猫の主役は猫と分かっているけれども!お願いします!そも社さん目線で始まらなかったら、ここまで好きになってなかったと思うし。
ラーメン赤猫 4巻
(アンギャマン)
#ラーメン赤猫 #ジャンプ
No.
116
僕のヒーローアカデミア 38巻
今回もさらっと!画面の密度が濃くて凄いな……ほんとに週刊連載か…?
ラブラバー!!!!!!ジェントルー!!!!!
うわーーー!びっくりしたー!!「皆がヒーローになる物語」をこの二人にも持ってくるん……!?私はこの言葉が最終的には転弧くんにもかかってくると思っているんだけど、ラブラバとジェントルが再登場するとは1mmたりとも思っていなかったので再登場にメチャ驚きました。1Pでドーン!とラブラバがいるの、可愛い。
話が少しそれるんですが、私がヒロアカで一番最初に出会ったのってジェントルとラブラバなんですよ。休日の夕方、なんとなしにテレビを点けた時にアニメがやっていて。それがジェントルとラブラバ回でした。事情も背景もなーーんも知らんで眺めていたので、デクくんに対して邪魔だなぁとか思っていた。ゴメンネ……。
話を戻して。ジェントル、ラブラバ、レディ・ナガンと、明確にヴィランだった人たちに再び光があたる展開は王道で熱くてズルいなぁと。綺麗ごとを綺麗ごとのままにしない残酷さと、それはそれとして綺麗ごともしっかり見せてくるというかな。3者とも、心の中にある原点を取り戻す描写がされていてとても良かったです。
それにしてもホントのホントに総力戦だなぁ……!一瞬だけ出て来たモブの人とかも出て来るのすごない…?あと反復というか繰り返しというか、リバイバル的な描写が一撃必殺で入るから感情が揺さぶられまくりなのよ。今巻でいっぱいあったその手法の中で、一番のお気に入りは飯田くんの「>迷子を導く為にあるんだから」です。
……あー嘘かも。一番の場面ここだわ。「私が来た」
見開きでこれはダメなのよ。ヒロアカは電子書籍で買っているけど、正直なところ少し後悔している。見開きのパワーが強すぎるんだ……。No.386 I AM HERO。超絶ウルトラスーパーかっこいい。私は指導者としての八木俊典の事はめちゃディスりますが、オールマイトが究極で完璧なヒーローである事は分かっています。そのね、八木のままオールマイトで在ろうとするのがすっごく……すごい……胸に来る……。はーーーー……、次巻、おすわりして待ってます。
畳む
僕のヒーローアカデミア 38巻
(堀越耕平)
#僕のヒーローアカデミア #ジャンプ
No.
115
「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法
正式なタイトルは"Chatter(チャッター)「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法"です。長い!そしてよくよく見ると何か胡散臭いタイトルだな!「頭の中のひとりごと」=「反すう思考」の本です。考えても意味のない事を鬱々ぐるぐると脳内で回しがちなので、それを少しでも減らしたくて読みました。……だったんですが、特に目新しい情報はなく。
知らなかったのは『自分事ではなく他人事として考えよう』のところかな。(私はどうしたいんだろう……)と頭の中でしゃべっていたら、(あなたはどうしたいの?)と置き換えて、問題から距離を置く。この手法は予期不安が強くなっちゃった時とかにも使えそうなので覚えておきたいな。
「目新しい情報はなかった」と言ったものの、私はすーぐに記憶喪失になるので、繰り返し情報を脳に叩き込むって大事だなぁと思いました。この本を読む事によって「あ、前に読んだあの本にも同じ事が書いてあったな」って思い出せたので。実践していない情報は知らない事と同じ……!自分で言っていて耳が痛い。
何度も目にして、やっぱり良いんだなって改めて感じたメゾットは下記です。
・自分の問題でも、親しい友人にアドバイスするかのように接する
・脳内に嫌な映像がこびりついている時は、そこからフレームアウトするように頭の中でカメラを回す
・自然への畏怖はストレスを減らす。散歩するなり動画を見るなりで自然に触れよう
・今思い悩んでいる事が、10年後の自分にどういう影響があるのか考えてみる
英訳本の読みづらさと、海外のビジネス本でよくある『物語仕立て』というあまり好ましくない面が強い本だったので、人にオススメするかと言われたら「NO!!」なんですが、実験の結果を細かく丁寧に記している点は良かったと思います。大体読み飛ばしたけど!ソースは大事よね。
日本で売れているビジネス本って、そういう一次ソースを『参考文献』として巻末で紹介するにとどめ、道筋を主題にせず真っ先に結論を出しているから読みやすいんだなぁという気付きもありました。他人が上澄みを掬った情報を摂取している、というかなぁ。けれども、情報の大本・始まりを掘ろうと思うと英語の論文を読まなくてはならない。それをすべきだとは現状では感じてはいませんが、新鮮な生モノではなく加工食品を食べている自覚ぐらいは持ちたいところです。
Chatter(チャッター)「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法
(著:イーサン・クロス 訳:鬼澤 忍)
#自己啓発
No.
114
文芸オタクの私が教える バズる文章教室
こういう本って、読んだ事を隠した方がスマートなんだと思う。努力は隠すべき、という訳ではなく “仕込み” がバレたかのような気持ちになるので。イラストや漫画に関しては「見た人が感じた事が正解!」といつも言っています。けれど文章に関しては “自分が伝えたい事” があって書いている。出来るだけ正しく、自分の感情を表現したい!だから、こういった文章系の技法書を読むのも好きでたまに読んでいましたが、感想等を話す事は一度もありませんでした。……だったんですが!めーーーっちゃ言いたい事があってねーーー!
こざかしいな………
っていう感情が読んでいる内に沸々と沸き上がり……。負の感情をつらつらと書き連ねる事をまず先にお詫びしておきます。でも自分の感情を偽れなくて!あざといなって思っちゃって!!
というのも、作者さんの文体って口語的で親しみ感じて読みやすいんです。ファミレスで友達と喋っているような気分にさせられる。けれど内容は軽くなく、題材にしている本の種類・量を見るに読書を沢山していている方だという事が分かります。だからこそ『相手がステージを下げて自分に合わせてくれている』感を覚えてしまい……!……卑屈!私が卑屈なだけなのよコレ!だって本の内容は勉強になるし、作者さんの姿勢や感情に共感出来ちゃうもん。そうやって “狙い通り” に自分を動かされてるのが悔しい!手の内を明かされなければこんな事思わなかった!……そこで冒頭の言葉に戻るわけです。仕込みが、バレたくない。
というか実用書の感想に「!」使いすぎなんよ。落ち着いて。作者さんの知性と魅力を感じる雰囲気に私が振り回されている事がありありと現れていますね。いっそのこと、作者さんの事をいけ好かないと嫌いになれたら良かったのに、そうじゃないのがまた……こう……!もう……!完敗!!解散!!………集合!(前略)個性の失われた文章を発見するたびに、私はひとりで勝手に悲しんでいます。
みんなが同じような書き方をする世の中なんていやだ。
誰もがみんな、その人らしい言葉を自由に使えばいいじゃないか。
『バズ』を説きながら、『自分の言葉で話せ』なんて、とてつもなく難しい事を仰る。でも、作者さんが自分の言葉で話しているからこそ私はこの本が印象に残ったし、この感情を誰かに話したくなった。ロジックを語りつつ、エモーションで攻める。大変に私向けの本でありました。
……終始、自分の感情について喋っていて本の中身について何も言ってないですね……?
……と、こうやって「あなた」に話しかけるのも技のひとつだそうですよ!昔から無意識にやっていたので(私もこざかしい事をやっていたのか……)と少し落ち込むなどしました。無意識を意識に変えてあざとくなりすぎないように気を付けます!!
文芸オタクの私が教える バズる文章教室
(三宅香帆)
#実用書