No.
193
夏季限定トロピカルパフェ事件

再読祭り第二弾です。
なあ、小鳩くん謎を解くことをやめる気が全くないな?性格がすごい捻くれてて笑う。シャルロットを食べたいのは本心の一部なんだけど、小佐内さんへの挑戦が大元の理由だったとは……忘れてたぜ……。
こう、なんかもっと可愛い内容だと思ってたんだ、『シャルロットは僕だけのもの』。そもそもとしてタイトルが良いよね。サブタイを十何年も覚えている程度には気に入っている。

このお話はそこはかとなく性の香りがするというか、それを彷彿とさせるキーワードが散りばめられているのがドキドキを加速させていて好きです。
──夏、衝動、欲望、滴る汗、火照った身体で冷えた麦茶を飲み干す。
青春、しちゃってる感あるじゃないですか。性欲のメタファーとして食事表現が使われることもあるし、男女ふたりが密室でスイーツをつつき合うってなかなか高度なシチュエーションだと思うなあ。や、すぐカップリングしたいお見合いおばさんの性質を出しているわけじゃなくて、雰囲気作りとしての舞台設定の話ね。色気を醸し出しつつも謎解きに主題を持っていくのがすごい。当時読んだ時はこういった演出に気付かず読んでいたと思うのだけど、無意識のうちに感じ取っていたからこそ深く印象に残っているタイトルだったんだな、と。

「困ったな。⋯⋯欲しいよ」

小鳩くんのこの一言、ずるい。「(もうひとつケーキが)欲しいよ」なんだけどさ!これは性を誤認させるための演出が多々あるって言っていいと思うの!


なんかシャルロットだけでそれなりに書いちゃったからあとはラクに喋ろう。
小佐内さんが夏休みの間に仕込んだもろもろの出来事、あまりにも用意周到ですごいなと感心しきりです。男を掌で転がす才能がありすぎる。そう、私が見ていた小佐内ゆきはこういう子だった……。
それにしたってやってもいない誘拐事件の捏造は……チョット……引く……。いやこれは小鳩くんが苦い顔をするのも分かる!だって私ですら引いた!自己防衛と言えど過剰防衛では!?まあ仕方ないんだけどさあ。昔の私、この段階で小佐内さんのこと嫌いにならなかったのすごいな。大人の私は結構ビックリしちゃったぞ。

小鳩くんは健吾にだけ弱みをいっぱい見せていくのが良いですね。正直に言います、このふたりの関係性めちゃ萌えです。いざという時に頼れるだけで、普段はまったくもってつるんでないのがいい。つかず離れず。

やっぱりさあ、夏は解放の季節だって思うな。だって小鳩くんも小佐内さんも皮を被るのをまるっきりやめていたんだもの。表題の大勝利。
そして秋は実りの季節、お次は栗きんとんです。小鳩くんと小佐内さんに恋人が出来たくらいしか覚えていないから楽しく読めることでしょう。いや~再読祭り楽しいな~!


20250804120244-motiri.jpg夏季限定トロピカルパフェ事件
(米澤穂信)

#小市民シリーズ#米澤穂信

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