No.
24
死神の精度

テーマがテーマなので私にとって刺激物でめっちゃゆるゆる休み休み読んだ。いや~でも読み終われたって事は精神力大分マシになってきてますね!よかったよかった。

終末のフールがめちゃ良かったので多分こっちもいいだろうなって思ったら当たりだった。伊坂幸太郎さん、短編集に強いタイプの作家さんやと思う。アヒルと鴨のコインロッカーはあんまりぐっと来なくて途中で投げちゃったんだよな。

表題『死神の精度』を読んで、ははーんこれは死神が何かと理由をつけて人間の寿命を延ばしちゃうやつだな?って思ったら ぜんぜん ちが… ちがう… なんだこいつ…。なんだこいつ……。スナック感覚で人を死に至らしめる…いや死神だからな…そうだよな…。

『死神と藤田』で割と慈悲がありそうと見せかけて『恋愛で死神』で「貴様ーーッ!!貴様!!お前!!お前は人の心がないのか!」(ないです)という判定を下した事にわたくしもう怒り心頭でしたが、これが最後に効いてくるとは…夢にも…思わず……。それはそれとしてお前の仕事はどうかと思うよ。

「そういうくだらないすれ違いは、人間の得意とするところじゃないか」

死神目線めちゃくちゃ腹立つんだけど「はい」としか言えないやつ。だからこそ人間関係ってのはままならなくて美しいんだよお!!!

「こんなに晴れてて、犬があそこに居てさ。子供も楽しそうだし、これだけで」と一度言葉を切り、「これだけで、充分ラッキーだよね」と万歳するかのように、両手を伸ばした。

ここ大好き過ぎて初撃で泣いたし今打ち込んでる最中もうるっと来てる。こんな風に歳を重ねて死にたい。こういう感性を持ったおばあちゃんになりたい。

いやしかしまあ死神に対して「お前!お前!!そこのお前!!!」ってなる時点で物語に入れ込んでるので私の負けですね。誰と勝ち負けをせってるんだ。千葉とだよ。
大変に面白い短編集でした……終末のフールには敵わないけど、こちらもすごく面白かった…。終末のフールは読み返し回数トップ3に入ってるくらい好きだからな。1位は『インシテミル』で2位は『扉の外』です。クローズドサークル大好きマン。映画は『インシテミル』の魅力を伝えられていないので、知らない子です。

良い感じに本質的なネタバレを避けて感想を語れたのではないか…満足。短編集で読みやすいので気になった方は是非読んで欲しい。終末のフールも是非。

20230510113959-motiri.jpg死神の精度
(伊坂幸太郎 )

#伊坂幸太郎

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