【2022-23】12月・1月に読んだ漫画感想

読んでる漫画の発売周期の偏りがすごい。2ヶ月分で3冊しかないのか……。そういえば、展開がつらくて脱落したままの「JKハルは異世界で娼婦になった」の新刊が出ており、帯を見る限り辛いままでは終わっていないので読めそうだなあと。しかし6巻に救いがあれど、5巻の内容が変わるわけではないので、いやだなー読みたくないなーってまごまごしています。あんなにも可愛いシクラソさんが辛い目に合うの見たくない。………うーん、まだ悩んどこ!ハルちゃんの活躍は見たい!でもシンドイ!

そんなこんなで先月、今月分です。いい加減に年跨ぎを解消させたいのだけど、10月11月は本が多くて12月を入れる気にならないのよね。どこか別の個所で調整せねば。

書影使いたかっただけですが、リンク先は楽天のアフィリエイトです。

ラーメン赤猫 2

社さんにツンツンしているハナちゃん、遠い昔のように思ってしまうけど2巻の出来事なんだなって。徐々に心を開いていく様が、地味ーな呼称変更とかで描かれているのがとっても好き。「>自分のことハナって言ってたよ」のクリシュナちゃんのニヤニヤ顔と合わせてコチラも ニチャ…… ってしちゃいますよ!

読み返していて思ったのだけど、2巻はクセ強人間客とラーメン赤猫の皆の過去バナと、内容盛りだくさんで滅茶苦茶にバランスがいいなぁ!?読み応えがありすぎる。1巻の感想で少し触れたけれど ”お仕事漫画” のエッセンスが強めの「ラーメン赤猫」が好きなのであって、”ラーメン赤猫の平凡な日常”を見続けたい訳ではないので、クセ強客を上手にいなしていくお話や、社さん主題のお話の収録が多めで満足度が高かったです。……とはいえ、皆でスイカ食べてるだけの回も好き🥰サブちゃんがせっせと餃子詰めてる回も好き🥰🥰 要はバランスよバランス!お仕事と日常の比率が半々くらいだと私は助かる。
バランスと言えば、フィクションとリアリティの割合が程よくて良い塩梅だなあと思っています。猫が喋ってる時点で虚構全開なんだけど、お店にまつわる事とか、猫が食べちゃいけない物は食べないだとか、現実基準な事も多々あって、それが世界観に入り込む手助けをしている気がする。

クセ強筆頭の五所川原さん、良いキャラをしていて好きです。鼻息荒めを頑張って隠そうとしながらもニコーーーッとしてる表情とか、言いたい事をちゃんと本人に言える素直さとか、決して嫌いはなれないけど、この人とはパーソナルスペースは広めに取りたい……と感じる雰囲気の出し方がお上手!五所川原さんのやらかしをオマケで描いてるのもいいよね。すいません私も猫を吸いたい人なので猫に嫌われるタイプです。猫吸いは義務なので。
クセが強いお客さんは居ても悪人はいなかったので、申らぁめんの社長のお話は少しヒヤッとしました。明確に敵だし、この雰囲気が尾を引いたら嫌だなあって。そう思ってたらラスト1Pであの着地やろ???天才か……???この漫画に求められている事が何かを本当によく分かっていらっしゃる……。繰り返し言うけどバランス感覚が凄い。

2巻で一番好きなのは、車の後部座席でちゅーる食べてる佐々木さんです。2位は餃子詰めてるサブちゃん。3位は頭撫でて貰ってる店長。ほんまパラダイスやでこの漫画。

 

鹿楓堂よついろ日和 17

1巻1話に出て来たお客さんが、17巻になっても登場するのなんか好きだな……って冒頭からしみじみしました。この作品って、作中の時間の進み方が凄く特殊なのよね。季節を描く度にキッチリ正確に進んでいるわけではなくて、登場人物のライフイベント事に合わせて少しづつ進んでいるんだけど、年齢は開示されないし誕生日を祝った事もないしで ”あれから何年経った” みたいな事がなくふわふわとしている。なんていうかな、時を止めたり進んだり、その都合よさが好きというか。だって私、まだまだ鹿楓堂のみんなと悩めるお客様の事を見てたい。不思議と飽きないんだよなぁ……。

角崎さんの場を動かす力、めちゃんこに便利だな!!そりゃ作者さんも重宝するし読者も好きだよ!!!一時期いっぱい出てて不思議に思ったんだけど、喫茶店というメイン舞台から出てこないスイと、自分からは動かない八京の話を進めるのに超重要人物すぎる!漫画に一人は欲しいですね、というメタ目線。それはさておき、スイはちょっと八京の事分からなさ過ぎじゃない!?!?八京の表情を見たら会社を継ぎたくない事なんて一目瞭然やないか……。でもそうやって純粋で屈託のないスイだから、周りに人が集まるんだよな~~ってのもあるし、ニブちんぷりもしょうがないなって納得する所もあり。でもさすがに分かるでしょ~~!ってヤキモキもある!!表情が死んでない八京、いつか見たいな……。晃くんとひと悶着あるのは分かりきっているので、そこは楽しみにしています。

『第八十八話 風は流れ、空は青く』が今回の巻で一番好きなお話です。話の筋というか、贄田さんのキャラクター性がとても良かった。そも外見からして今までにないタイプのお客様で、作者さんこんな引き出し隠し持ってたの~!?ってビックリしてしまったし……。
自分が一生懸命に心を砕いて取り組んだ作品では無く、ヤケで書いた作品が大当たりしてしまった。私はそうなった事はないので、気持ちを十全はかる事は出来ませんが、それって ”自分を否定された” ようで苦しかっただろうなぁと。世の中ではなく、自分自身に絶望している人に宛ててぐれが提供したのはアフォガード。苦くて甘くてあったかくて冷たくて、全部が溶け合った上で美味しい。贄田さんの心境に寄り添った最高の解で、こちらも心が解ける感じがしました。なによりアフォガード食べたくなったよね。濃いめにコーヒー淹れてやっちゃおうかなー!

息抜きのアホ回は、きなこ多めで猫成分も摂取出来て良かったです。もちもちポンポンの猫は至宝。

 

ハクメイとミコチ 11巻

コンジュ会のお話が好き!念願のお料理回でもある。
コンジュって割とスターな歌姫なのに、あの気安さ持ってるの凄くない?完璧お嬢様キャラかと思わせておいて、生活全般がダメだし、初登場の様子からツンだと思わせておいて友達の事大好きだし、すごく魅力的な子だな…と改めて感じました。ハクメイが気楽に趣味をエンジョイしている事に対して、ミコチは裁縫と向き合うと滅茶苦茶に煮詰まるの、なんからしいなあと。ミコチは舌だけじゃなくて目も肥えてるから、自分が持ってる遠い理想に己の手が追い付かない事が分かっちゃってるのよね……。あと仕事と趣味は別!ってなってるの凄くよく分かる~~ミコチの心情めっちゃ分かる~~!うつろな目でウロウロしているのが一等好きです。

湯のみの回はミコチの肝の座りっぷりにビビるなどしましたが、そういえばこの世界は付喪神が普通に居たりするので、ハクメイの方がビビり過ぎなのか……?どうしてハクメイの方に懐いたかの理由、いいよね……。

今さらだけど、世界観ガイドの本も買おうかな~。こういうのって、創作の参考資料に……という脇道に逸れた思いも持ってしまうのが常なんだけど、なんだか純粋に欲しくなりました。チケットの話で、街をわちゃわちゃ探索してるの楽しかったもん。