【2022】8月・9月に読んだ漫画感想

やるべき事をやり、やりたい事の消化は出来ていませんが、身体は元気なのでヨシ!ちょっとだけモチの伸びが足りない感じなので、焦らず騒がずのんびりしています。テンションが落ち着いている今だからこそ出来る事をこなしちゃいたい……具体的に言うとクリスタのツール整理!もーごっちゃごちゃなん。何処に何があるのかは分かってるけどごっちゃごちゃなん。

書影使いたかっただけですが、リンク先は楽天のアフィリエイトです。

レディローズは平民になりたい 6

本が分厚い……!!オマケ漫画のお陰で綺麗に完結していて良かった~!!これがなかったらちょっと消化不良だったかな……原作ではどうだったんだろうか。

リリちゃんが転生者と判明した辺りが作品への気持ちのピークで、エルのミスリード要員の皆さんのバックグラウンドに共感や好感を持つ事が出来ず「見守る」方向へシフトした作品ではありますが、主人公が初志貫徹している所が良かったです。初心より恋を取ったらタイトルがな……。フィーちゃん、無意識振り回し系主人公なんだけど、攻略対象のメンズもめちゃめちゃクセあるから 振り回し×振り回し で好感度シーソーがイーブンなんだよな……。シェドはヤンデレ枠だからアレでいいとしても、他ァ!

黒髪真ん中分け男子と短髪快活系男子好きやな……ってしみじみ実感した作品となりました。隅から隅まで手を抜かずに丁寧に作画して下さった木与瀬ゆら先生に感謝。また眺めよ!

 

ダンジョン飯 12巻

ライオスが(いい奴なのはさておき)ヤベェ奴っていう認識が登場人物と共有出来て嬉しい~~👏 11巻の彼、本当に怖かったから私……。何をしてくるか分からない人間というのは怖い。今回もパラサイトアタックが恐ろしすぎてヒョワ………ってなっちゃった。エルフさん達のギリギリの表情よ。

2巻前で達成している【ファリンを手中に収める】というメイン目的を半ば成就した時、このまま物語が尻すぼむかと心配しました。それはレッドドラゴンを倒した時にも感じていた事で。けれども新しい目標がどんどん更新されていって、とんでもないスケールでお話が広がっている現在にビックリしている。早い話が、ずーーーっとおもしろーーい!!ダンジョンが、地表を、飲み込む!?!?全く想像していなかった方向でピンチになってるな……。

マルシルが寿命にこだわる理由も、隙あらば自語りという形ではなく、必要に迫られて開示されたのが読みやすかったです。「好物が食べられなくなった父を見て狼狽える母」という食に絡めたエピソードがこれまた良い。種族による寿命の差とか、確実に置いて逝かれる恐怖とか、そういったファンタジーな事はうわべでしか感情をなぞる事が出来ないけれども、食に絡めたこのエピソードは十全理解出来るので。日に日に弱る親は見たくないな~~~!あとマルシルの郷土料理(?)の二郎風ラーメンめっちゃ美味しそうで食べたい。「>匂いがうるさくて話に集中できない!」ってチルチャックの言葉も好き。

魔物VSエルフ、なんだかタワーディフェンスのゲームを見ているようでワクワクした! いいよね軍勢VS少数精鋭の鬼つよパーティ。表紙イラストはSRPG風だし、この局面の絵面は全部魅力的で素敵。いいよねクライマックスの集団戦……。いいよね……。ごはんを食べる事にフォーカスが当たっている漫画で、戦闘面で気持ちの盛り上がりを感じるとは思っていなかったな。
マルシルが翼獅子に洗脳されてるの、なんかそこはかとなくエロティックでいいな~と思うなどしました。喜怒哀楽の表現が多彩な子が、トロンとした表情しているのなんだか凄くそそります。ギャップってやつね!あと感想を打っている今になって気付いたんですけども「翼獅子」の”翼”って”欲”とかけてます……?なるほど……?翼獅子くんの唆し方、優しい虐待とかそういう方向性だからホンット性質悪い~!でも、自分自身では自分が満たせないって素直に可哀そうだなって思います。

寿命を延ばす事が幸せか否か問答とマルシルの心の問題は、考え抜いた末に面白い所に着地してほんとうに良かったな、と。それと同時に、私が再三言っている「食べる事は生きる事」という事にもキチンと向き合っていて、セシンを始めとするみんなへの好感度がダダ上がりでした。そう、食事って基本的に何かの死体を食らっているので、本来はとてもグロテスクな行為なんですよね。よしながふみさんへのインタビューでもそこに触れていて、深く印象に残っていた中で今作を読んだので、やっぱり”食べる”も”生きる”も綺麗なだけではないな……って。(よしながふみさん「仕事でも、仕事じゃなくても 漫画とよしながふみ」インタビュー 私にとって漫画は切実なもの|好書好日
この漫画、魔物はもちろん人もザクザク死ぬ。それをまろやか~~にパイ生地で包んで見えなくしていたのに、ここに来て丁寧に丁寧に切り分けてお皿に乗せてきた事に、一層の味わい深さを感じました。ライオスが言った「>殺して食べた」という言葉も中々にストレートで突き刺さる。ライオスは変なヤツだけどちゃんと考えているいい奴だなーほんとに!

今回の好き好きMVPはマルシルです。ライオスにウインクしてるカブルーくんもチャーミングだったし各キャラの魅力が溢れてる巻だったな~!不安を表明するのが素直で大変よろしい。

 

凪のお暇 10

地獄の温度、もう少し下げて頂いてもよろしくて~~~!?!?

まさに「加減しろ!」案件。あっちもこっちも燃えているが!?

特にゴン!!!!お前!!!

貴様!!何故!!お前!!お前~~~~!!……………落ち着いて一つ一つ解いていきましょうね………。あ、私は慎二派だったんですけど、前巻ゴンさん頑張れ派に鞍替えした結果、もうどうしたらいいのか分からなくなっている者です……。誰を応援したらいいんだよ……いや皆それぞれそれなりに幸せになって欲しい……幸せの形は人それぞれ……。

今巻は、人の心の奥底にある丸くて柔らかい大事な部分を棒でツンツン突いてくる話が多かった気がします。安易に触られると「ワーーーーッ!!」って頭の中で叫び出したくなるヤツ。それを他者に見られて、弄られるってちょっと……いや、大分きついけど、バブルの皆のわだかまらなさが本当に良かった。

「日曜の夕方アニメの家族みたいなのに憧れとるん?」
「多様化って言うならさあ そんなんにうっかり憧れちゃう奴のことも 許してくれよ」

#五十四円め 凪、露知らず⑨

ここのやり取りがとても好きです。古い価値観、新しい価値観とは一口に言うけれど、多様化っていうのは皆がそれぞれに少しずつ我慢して成り立つものだと私は思っているので 、古い価値観の方を悪/劣と一蹴される事に違和感を持っていました。なので慎二の一言にはそーだそーだ!って思いしかないし、それに対するママの「めんご」というシンプルな謝罪も凄く良かった。無理に理解したり歩み寄ったりしなくていい、相手に対する思いやりがあればそれでええんよ。

冒頭の話からこれなのに、お次は『男だから』『女だから』問題でしょーーー!?人間面倒クセェな!!凪のシンプルな「ヒト科はつらいよ」の結論もええ……。臨界点を一度突破した凪だからこそ「>生きとし生ける者は皆つらい?」「>たぶんそう」の言葉も付け焼刃じゃないんだなって思う。そして10巻頭から積み上げた”まるで主人公みたいだな”っていうムーブの嵐が市川ちゃんを襲うとは思わないじゃん~~~!?!?!さ、サイコー!!凪のお暇っていうタイトルではあるけど、凪は大分答えを得てるから主人公交代してる巻があるんだよな。今の主人公は凪ママと慎二。

凪ママこと夕さん、前巻からお暇の方法間違えてないか?って心配してたけどここまで泥沼にハマるとは思ってもみなくて、IKEA回マジで息が ヒュッ ってなった。大丈夫これ。夕さんと境遇近い読者の人直視出来る?私は年齢が凪と夕さんの間だからどっちも半歩下がった共感で済むんだけど……。シンプルで爽やかな絵柄で煮込みに煮込んだ地獄描く作者さんだよほんと……。怖い……手に入らない何かを表現する力が強すぎる……IKEAモデルルーム、確かに幸せの縮図みたいになってる。
このまま巻跨ぎしたら頭モヤモヤしたままだったんだけど、うららママことみすずさんのボディーブローがストレート過ぎてスッキリしたので本当に助かる~~!!ありがとう!!今回のMVPはみすずさんです!!嫌味とかそういうのじゃなくて真っ直ぐ「お前は私の大嫌いな人間にそっくり」っていうの凄くない……?すごすぎて呆気にとられちゃうもん。ゴリラの萌芽っていう表現もウケる。夕さんもおめめ醒めて良かったね……安心して見守れるけどゴンに呪い残してるからちょっとモニャっとはしています。……ゴンに言及するのは次の巻でするだろうから今回はスルーね!!なんとも言えない!

前巻の感想で市川ちゃんに対して「私の半径15mに存在して欲しくない女」という表現をしたんですが(同じ会社に勤めていたくない的な感じ)決して嫌いにはなりきれないんだよなあと今回改めて思いました。好きじゃないけど嫌いじゃないよ、の表現が一番しっくりくる。というのも、市川ちゃんってサークルクラッシャーだし自走式地雷だしでとんでもなく迷惑な存在だけど、本人に悪意がある訳ではなく”人に嫌な思いをさせたくない” ”仕事で成果を残したい”という善の心で動いているんですよね。まあ前者は自己保身も入ってるんだけど、そんな子を嫌いにはなれぬ……頑張り屋さんは好きなんだ……。彼女の大きな問題のひとつは、”女”という性で発生した恩恵を自覚せず「女じゃなければよかった」と管巻いている所だと私は思っています。市川ちゃん、慎二の心のさざ波を荒波に変えた女。私はキャラクターとして彼女が好きだし、今後に注目しています。……人間としては前述ね!は~~~次巻も楽しみ~!!

 

異世界おじさん 8

今まで言及していなかったんですが、8巻のスタバ回が猛烈に可愛かったのでそれだけ言いたくて……。ニコニコ見守ってるたかふみと、無邪気に「ウマ~い!」って言うおじさんが好き。

 

マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~(6)

『サウナ大使の任務』回、声出して笑った。ほんとそれなんよ。

サウナ大使の任務 その中で最も重要度の高い御勤めとは…
サウナで倒れない事である
サウナ大使がサウナで倒れたら やっぱりサウナって危険なんだと思われてしまう

サウナ大使の任務

>  死んではならない  <

 

田舎のホームセンター男の自由な異世界生活 (9)

42話の建国承認式、展開もさることながらコマ割りがめっちゃくちゃに好みで頭から尻尾まで好き!!見開きの使い方がほんと~に上手い……!キャラの視線の向け方で”どこに” ”なにに”視線と気持ちを持っていくかとても丁寧に描写されている。マサルとビクティニアスさまの夜会話で改めて感じてしみじみしてしまったよね……パーフェクトすぎる……。
率直に申して、この漫画をここまで好きになれるとは思わなかった。物作りチート系漫画の分類でゆるゆる読んでいたら、恋愛具合がとてつもなく好みでお見合いおばさんになってしまっている現状です。42話はアデリナに啖呵を切るザーグくんの顔アップコマもほんま…ほんま良かった……男の子の照れは至高。末永くお幸せに~~~!!

街の発展が急速過ぎる件は王様がちゃんとツッコミ入れてくれるから助かる~~!なんかこう、第三者目線で主人公にモノ言えるキャラって良い。周りが全員太鼓持ちみたいなイエスマンだと冷めちゃうのよね……。
今回は板ガラスの精製が普通に勉強になって「ほえ~~」ってなりました。マサル……というかこの作品の好きな点の一つは、チート能力無しで普通の人にもソレが出来るようになんとかしようとするところです。チート使った技術の横流し無双も割り切ってて好きは好きなんですが、人の生活(街づくり)をメインの題材に据えるなら主人公を抜きにした時の人々の様子が想像出来る方が世界を感じられるので。チートチートチート!の場合は箱庭感が出るというかなあ。(サイト名に”箱庭”が入ってるくらい箱庭概念が好きなので優劣をつける意味で比べてないよ!)……ってこれ系の感想前の巻でも言ったな!?「宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する」も早い段階から現地の力で現代の技術を再現する方向に頑張ってて好き。「異世界のんびり農家」は逆に箱庭極まってて好き。何を作品の味とするか、ちゃんと方向性が定まってるとそれぞれに面白いよね。

この先はメイちゃんとリュリュくんの様子にも注目したいですね……。にこにこ見守る先が増えた。10巻も楽しみだ~!

 

女王陛下と呼ばないで 4

女王陛下ちょーかっこいいやん………。

女王になるという覚悟が決まってからのフラン、気持ちの揺れ方も共感出来る感じで終始穏やかな気持ちで見守る事が出来た。前巻の感想でちょっと文句っぽい事言ってましたからね私……。いきなり覚悟ガン決まってたら共感出来なかったので、必要な仕込みだと最初から分かってはいたんだけど、それはそれ、これはこれ!理解と感情が追い付くかどうかは別!

最終話、ほんとうに好き~~~~……。戴冠式のパートのフランめちゃくちゃに格好良い……。表情がね…全部いい……。そしてスチューが……!スチューがちゃんと言った!!!後ろから抱きしめてからのキスとか、シチュエーションが最高すぎる……!
誰とくっつくかどうかにはしっかりとアンサーを答えを出しつつも、そこから展開を長引かせず「女王陛下と呼ばないで」というタイトルに沿った内容で終わったのが気持ちがいい。無駄が一切ない上に、彼らとの関係はどうなったのかのモヤモヤがない。告白の先は本編には全く関係のない、フランとスチューふたりのお話。物語のボリュームが丁度よくて、頭から尻尾まで同じ温度感で楽しめる素晴らしい作品でした。シアンくんという超好みの皮肉屋メガネ忠犬を産みだして下さった事にも感謝を……(台無しな〆)

 

魔導具師ダリヤはうつむかない ~Dahliya Wilts No More~ 5

水虫回好き。それに魔剣作ってる時の二人やっぱり可愛いわね……猫まっしぐら!

ヴォルフさ~~~ヴォルフ~~!!顔が完全に恋してる乙女のソレなんだけどさあ~!!いつまで押し込めるの!?なんか……こう……2巻からずっと同じ所をぐるぐる回っているからフラストレーションがちょっと溜まって来た……!ううーーー恋愛のフレーバーの出し方がちょっともどかしすぎる。ネガティブ寄りの感想文を投げてしまいそうなので次巻から言及がないかもしれない……。漫画がお上手+世界観構築が完璧(貴族社会のねちっこさよ…)というコンボも合わさって感情移入が凄いのよね。ゆえに感情的になったホットな感想を言ってしまいそうになる。
んあ~~~~なんだろうな~~二人の関係性に関してモニョるのはー!「はよくっつけ!」っていう方向のモニョじゃなくて……。まず、ダリヤの気持ちが全然分からないから不気味なのはある。” 恋とはき違えてはいけない” って再三釘を刺しているけど、そもそもとして恋愛対象に見てないよね?って。……じ、自分の感情を言語化出来ない……悔しいぞ!