No.
182
本なら売るほど 1巻

古本をフックに人の価値観や出会いを描く作品です。本屋であてもなく彷徨っていた際に表紙で惹かれ、試し読み小冊子で「これはアタリ」となり、1、2巻を同時購入しました。紙の漫画本で新シリーズ買うの超久しぶり〜!最近めっきり電子だから。

古典文学に関する造詣がないと楽しめないかしら……と最初は不安に思ったんだけども、問題なく味わえたと共に目の前に星が煌めくかのような発見がありました。
なんていうかな、美しいものを美しいと思える感性とそれを表現する自分の言葉が欲しいがゆえに私は本を読んでいるんだなーって。空の光を見て星だと分かりたいしその輝きに想いを馳せたいし人に「北極星がよく見えてきれいだったよ」って伝えたい。そのための知識と感性を磨くのが読書という行為だと思いました。

別にそういう趣旨の話があったわけではないんですが、2話【コーヒーにこんぺいとう】を読んでそう感じた次第です。

好きなもの イチゴ 珈琲 花 美人 懐手して宇宙見物

あまりにも……あまりにも美しい…………!!!無言の「愛してる」じゃん!粋だあ……。これをね、美しいって思いたいし、「やりたい!」ってなったんだよなあ……。だいぶ背伸びした願望だけども、憧れるのはタダだから!


全部のお話が好きなんですが、特に言及したいところだけ書きます。
4話【201号室入居者あり】、本が好きで物語は別に……、っていうパターンにビックリした!でもあるかぁそういうのも。同人誌でも装丁萌えって概念あるもんな。天アンカットとかスピンとか、知らない単語がいっぱいでビックリしました。
>1冊の本はそれ自体が宇宙だ」考えたこともなかった……。好きだなこの概念。読書はいつだって私を遠くに連れて行ってくれる、くらいは思っていたけど、いやはや宇宙かぁ。私の辞書にいれておきましょう。
本棚が完成して〝集まる意味〟を失い、本の山が二人の関係を断絶しようとする演出が格好良くて痺れました。うすくうすく積もっていくのがいいよね……そしてそこから手を取るまでのスピード感のコントロールがめちゃくちゃ上手い。じわ……じわ……ってしてからの解放。そしてそこからの大カミングアウト、笑っちゃった。趣味が違っても仲良く出来るのか、という薄っすらとした問の解がこうなるとは。大逆転。


6話【さよなら、青木まりこ】は私にとっての劇薬というか特効というか!!!やめて欲しい、お年寄りを悲しませないでほしい。勘弁して欲しい。『バベル』を見た時のおやじさんの表情遷移に心がキュッとなるのよ……。ンモーありきたりな表現なんだけどホントそれで!嫌な予感がしてページをめくりたくなかったもの。そこからのあの見開き、パンチめちゃくちゃ強い。やー……コマで体感時間の制御するのがとんでもなく上手いな~……。時間と感情の手綱の握り方がすごい。真似したいが真似できんぞ。
話題をお話自体に戻して。あの作品を見た時は私自身も本当につらかったんだけど、でもちゃんとバトンが繋がってるからこの漫画自体があるわけでさ。傷ついた事実はあれど救いはあったから良かったな。悲しいことが悲しいままじゃもう嫌なんだよ私は……フィクションでくらい幸あれ……。
だけどもアレよね、芸術ってこういうものだよな、っていうのもちょっと思った。内から発露する強い感情は誰かを傷つける可能性を孕んでいる。色んな感情をこのお話から受け取りました。大好き。


よし、この熱のまま2巻も楽しむぞー!やっぱたまには本屋をぶらぶらするもんだなー良い出会いに感謝!


20250603143736-motiri.jpg本なら売るほど 1巻
(児島 青)

#本なら売るほど #ハルタ

編集

この場所について

読んだ本の感想を話すところ。
感情でものを言う傾向があります。

ネタバレ注意!


キャラの生死、思わぬキャラの登場等はぼかしたり隠したりしていますが、基本的には配慮していません。

デザインの着せ替えが出来ます。お好みの背景色でご利用下さい。

ダークモード
デフォルトモード

最近の投稿

複合検索

  • 投稿者名:
  • 投稿年月:
  • #タグ:
  • カテゴリ:
  • 出力順序:

カテゴリ

ハッシュタグ