【手伝った】31番目のお妃様6巻は従妹!

なんかこう、己が未熟なのに「選ぶ立場」になるのってモニョモニョするんですが……!画面を最終的に調整するのが私だから、という事もあり背景アシスタントさん選考のお手伝いをさせて頂きました。人を品定めした時に思った事を書いているので、多少上から目線に感じるかもしれません。品定めっていう言い方がなんかもう既に感じ悪いですけど、事実そうでしかないですからね……。
また、今回の件をブログに書く許可を得ていますが、以下の文章は私個人が思っている事です。その点はご留意下さい。共通認識なのは「めっちゃ応募来てビックリした」「こりゃ個別返信は無理だ」くらいです。


漫画のアシスタントさんが不足しているという話をたまに耳にしていました。だから背景アシスタントさんがすぐ見つかるかどうか心配していたんですが、そんなのは杞憂で。すぐさま大量の応募が来てビックリしました。「採用の方にだけ返信します」系の文言を見ると「冷たいなぁ~」と思っていたんですが、いざ採用する側になってみるとそれも納得です。次から次へとメールが届くし、返信をしたかどうかの把握も時間がかかってしまう。全員への返信は現実的ではないなと思いました。

募集が多いのに何故足りないのか、という点にも納得しました。まず、作画を見る段階に至らない方が3割程います。こちらが提示した質問への回答をせず、他の先生へ応募した際の内容を流用して送って来る方がちらほらと見受けられました。「日本語は分かりませんが、翻訳を使って頑張ります!」という方も数人ほど。海外の方、ガッツあってめっちゃいい……頑張って欲しい……でも言語の壁はデカイのよ……。曖昧なニュアンスが伝わらない事でコミュニケーションエラーを起こしていられるほど、余裕がある仕事ではないので……。

そんな感じで、選考の土俵に上がらない方の割合も多く驚きました。ちょっと意地悪な言い方をしてしまうんだけど、社会に出た経験があるかないかがメールの文面でおおよそ分かります。Ixyさんも動画でよー言っとる。イラストの依頼を受けるのに大事なのは画力よりも常識力とマナーって。
別にビジネスマナーを完璧にしろって言ってるわけではないんです。雇用主が求めている質問にYESかNO、あるいはAである、Bである事を返答出来ればいい。その基本が出来ていたらもうメッチャクチャに印象プラスなの!!これをね、書きたかったのよ。基本的な事が出来るだけでええ。それだけでもう好印象!

作画云々に関しては私がどうこう言える側ではないので割愛……と言いたい所なんですが!それは逃げなので率直に申しますと、商業レベルではない方の応募が半分くらいかなぁ~…と。商業レベルだけど残念な事にコチラの作風があっていない方も多々。そうなると選べる人ってもう殆ど居なくて。これが「漫画アシスタントが足りない」と言われている件の答えな気がします。お互いにとって都合のいい相手が見つからない。これよ。

人を育てる事も勿論大切です。それはこちら側も理解しているし、実際に今までは未経験の方に背景をお願いしていました。でもそれでも、毎回そうやってリソースを割ける程の余裕はない。それに「指導をした」「経験を積ませてもらった」という意識をお互いに持ち、情と恩を感じる事が出来るかどうかに私は懐疑的です。アナログ時代のように顔を突き合わせ、同じ釜の飯を食べ、修羅場で苦難を共にする環境であるならまだしも、オンライン上で原稿をやりとりするだけの関係性ではあまりにも縁が細くて。「先行投資」が実を結ぶかどうか、博打の域だと思います、正直。

最近では編集さんと一緒に作り上げたネームを別の出版社に持ち込んだ作家さんの話とかも聞いたし、この業界って人と人との在り方のアレソレが色々難しいよな~~~~~~って。なんかね、しみじみ感じちゃった。簡単に答えが出る問題でもないし、そもそもとしてアシスタント側の私が考える事でもないけども。でも漫画の事が好きだから、色々考えちゃいますね。

そんな個人的な学びがあった中で採用されたお二人の作画パワーには毎回惚れ惚れすると共に勉強させて頂いております!すごい。本当にすごい。原寸で見られてありがたすぎる……🙏 私も自分の漫画の背景を少しでも自前用意出来るように頑張るぞ。


ウルトラスーパー余談、しない方が色々な意味で無難だったんだろうけども、複雑な心境をこぼしたい気持ちが大きかったので書きました。私は流されるだけの身ではありますが、思考する事はやめないと思います。漫画を好きな人が、漫画を好きなままに仕事が出来る業界だといいよね。難しいけど。