2025年6月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

No.
185
プロジェクト・ヘイル・メアリー(上)

ようやく……ようやく読めた……!誰も彼もネタバレをしないままに「とにかく読め」と言っていたのでずっと気になっていました。あと宇宙ネタの映画の中で【オデッセイ】がいちばん好きなので、同作者さんの新作も肌に合うだろうという確信もあり。
オデッセイはね、すごいよ。私の中で異例だよ。洋画、ひいては映画を全然見ないし映画館に足を運ぶのはネタバレを食らいたくないアニメ映画の時だけの私がわざわざ映画館で鑑賞した作品だからね……。ジャガイモを育ててるとこ見たくて……。リアル【アストロノーカ】見たくて……。
そんな訳の分からん動機からスタートした気持ちがここまで届きました。【プロジェクト・ヘイル・メアリー】めちゃんこ面白い。読めて良かった、嬉しい。世で声を大にして叫んでいる先輩方々ありがとう、ありがとう。あなた方の周波数は私まで届きました。

上巻の感想をさらっと書きます。結末を知らないままに感情を書き残しておきたい……が、早く下巻も読みたいので巻きで!
今回は鍵をかけます。合言葉は「黒い点々の名前」です。


20250617135101-motiri.jpgプロジェクト・ヘイル・メアリー(上)
(著:アンディ・ウィアー)(訳:小野田 和子)

#アンディ・ウィアー #早川書房


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No.
184
本なら売るほど 2巻

1、2巻を同時購入したのでまとめて感想を書いて省エネしようともくろんでいたのだけど、期待値を軽々と越えてきたからしょうがないよね。2巻も面白かったです。


7話【鷹の目を持つ男】で登場した中野さん、最初は評論家めいたカタブツさんかと思っていました。でも実は全然そうじゃなくて、他人から見た彼の描写で人柄を出すのが押し付けがましくなくていいな、と。自分語りの自己開示ではない。奥さんの様子からしてもうほんわかほっこりだもん。ビジュのつぶらな瞳も可愛げでいい……。
中野さんも店長も本に想いを馳せてる時むちゃくちゃいい表情するからズルいな~!イタズラ小僧が宝物を掘り起こして悦に浸っているような、恋をしているような、純な顔。そういう対象があるって素敵なことよね。

〝意味もなく〟楽しいとき 人は幸せだ

分かる。「楽しいから笑ってるんじゃない、笑ってるから楽しいんだ」に通じるものがあるよなあと思う。でも笑ってる意味、多分あるんだよ、分かってるんだ。それを置き去りにして幸福に感じることってあるっていうか……。そんな事を考えてしまうほどに、本の話をしている時のふたりの表情が良かったです。


創作活動に苦しんでる人は10話、11話【丘の上ホテル】を読もう!!!!
そう声を大にして言いたくなるお話でした。初の前後編だから気合入ってて面白いんだろうな~という予感はしていたんですが、また、こう、ハードルをヒョイッと超えられてしまった……。

「……私にとってのバナナジュースは 江戸川乱歩なんです」

この発言の掴み力よ。だらだらとした雑談の中で急にアンバランスな言葉が出て来ると一気に興味を惹かれますね。前後のセリフまみれのコマが求心力を増す。
児島青先生は時間管理と感情の動かし方が本当にお上手だと前回も言ったんですが、今回も素晴らしくて眉間にシワが寄ってしまいました。特にピカイチだと思ったところはP114の絶望から空虚に至るまでの流れです。
漫画が描きたいのに、描けない。耐えて、逃げて、失望して。
足元、雑踏、空、自分。
4コマ目の日の丸構図で時間が止まるのもすごいな~カンペキすぎる~!すごく好きなページです。

蜘蛛の糸を垂らしている人が〝萌えの対象〟っていうのもまた魅力だ。欲望っていうのは強い。でもそれだけじゃ糸を掴めなくて、掴むために必要なのは「難事を前に焦る気持ちを戒める言葉」。クロスワードの7文字。頭から尻尾まで中野さん夫婦の使い方がうまぁい……!奥さんかわいいね。お客さん同士がこうして繋がるとは思っていなかったので、その点も面白いお話でした。


コミックス最終話を飾るは質屋さんに入れられた本の旅路。

またこういう話さいごに持ってくる~~~~~(落涙)

やめて欲しい。途中から展開分かりきってたけど分かってても泣くからやめて欲しい。人が死ぬだけで悲しいのに、そこに成しえなかった未来への物語を乗せられると本当に弱い。照れ照れしてる前川さんよかった…………。そこからの「>また迎えにくるから 待っててな」のところでもうヴァーーーーよ。ヴァーーーーなの。この感情に言葉はないよ。

『束見本』へのうんちくは本の装丁萌えである彼にしか出せないものだと思うので、お客さんの使い方がお上手だなあと。彼以外からあの話が出てきたらちょっと説明セリフっぽいというか。紙の質、閉じ方、小口の揃え方、そんなものまで愛しているジョージさんが言うセリフだからこそ同じ想いをそこに乗せてしまう。

白い頁にはどんな物語も託すことができる。だからこそ、夢を見られる。

白紙って書き手側からしたら絶望でしかないんですけど(特に締め切り前)、希望でもあるんだよな。── まあ私が乗せてるのは希望じゃなくて欲望だが!ワハハ!よい、それでよい。

コミックスから話を少し移しまして。書店特典のペーパーが素朴で好きです。別に大した事は書いてないんですけど、登場人物の人となりが短文から掘り下げられるのが可愛らしいので今後も欲しいなあと思っています。それつまり特典付きのお店で早めに買わなきゃってことです!次回も書店で買うぞ~!


20250608174424-motiri.jpg本なら売るほど 2巻
(児島 青)

#本なら売るほど #ハルタ

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No.
183
小説

2025年本屋大賞3位受賞作品。小説といえばここ十年近く作家買いしかしていない程度にはアンテナが鈍っていたのですが、インターネットをザッピングしていた際に「2025年始まったばっかりだけどこの本がいちばん良かった、最高」といった旨を見かけ興味を持ちました。
これがねえ、不思議なことに全く初対面の他人の言なのに引っかかったのよね。好きな読書家さんが言ってたとかじゃない、なんとなしに辿り着いたブロガーさんのひとこと。誰だったかも既に思い出せない。
とはいえ「なんか気になる」程度でホイッと2,145円を出せるほど私は豊かではなく、ひとまずAmazonのレビューを確認する事にしました。

小説とか、お絵描きとか、ハンドメイドとか、あとはプロを目指す程でも無い趣味のスポーツとか、
お金にならない、高い社会的地位を得ることに繋がらないけどすきなものに、時間やお金を溶かしても誰も口出しする権利なんかないはずなのにそう行ってくれる人って親含めても周りにいないですよね。そんな人に寄り添ってくれる、お金にならない趣味を続けてもいいのか?にたいするアンサー本です。すきだからってYouTubeやインスタにアップしてお金稼ごうとか思わなくていいんだよな。


速攻で買ったよね。
いやすごいなこのレビュー!シンプルに心のど真ん中を突き、『アンサー』が知りたくなる。素晴らしい、ありがとう。あなた方のおかげで私はこの本に出会えた。宇宙を感じられた。

本の内容を一言でいえば『小説賛歌』なんだけど、その伝え方と噛み砕き方が良かったです。だってさあ、それを答えるのがあの人なんだもの。そりゃこうやって話すよね、って……。全部読み終わった時に「……だからか!」がたくさんあって気持ち良くなったと共に涙腺が緩みました。

鼻水啜りポイント、いっぱいあるんだけど特に決壊したのはここです。


「外崎には文才がある」


この一文だけでどうしようもなく辛くなってしまってベソベソに泣いてしまった、近年まれに見る降水量でした。小学生からの親友ふたりが遠からず断絶される事は分かっていたんだけど、その通告がハッキリとなされて瞬間の内海の心情を慮ってしまって感情が溢れた。いやーもうこれは物作りをしている全ての人間に刺さるよ……泣くでしょこれは……。悔しいとか寂しいとか憧れとかぜーんぶないまぜ。無理。

──って思って、読んだ瞬間にこの気持ちだけメモに記してたんですけどね、いやもうこれは、なんかもう、嘘じゃん?内海すごくない?支えてんじゃん外崎を。お前が繰り出す不穏モノローグは一体なんなんだよ、ずっと献身的に支えてるよ!!出来た人間だよお前は!!!
読んでしばらくの間は「騙された!」って思いながら外崎が真っ赤な絨毯を歩くまでの苦労話を半ば白けた気持ちで見ていましたが(だって絶対受賞するやん)、その後まさかああなるとは思わず………。そこから手を休める事なく一気に読んでしまいました。

宇宙の始まりとか所有物の話とか刑事さんの話とかどう繋がるんだろうなって訝しんでいたのだけど、こうも綺麗に繋がるとはなあ……。急なジャンル方向転換に若干面食らったところもあるんだけど、丘(と聖地)の話は最初からされていたしすぐに受け取る事が出来ました。
なによりね、美しいと思うの。光と音を飛び越えるのに理屈なんていらないのよ。必要なのは心で、それが完璧なまでに、あった。それだけのこと。それにこれは『小説』だから。


「読むだけじゃ駄目なのか」

この解を出すために生きてきた時間、ずっと楽しかっただろうなと思う。人生を賭けたラブレターを渡すためだけの生。内海より先に外崎が収束しただけの話でもあるんだろうなあ、このエントロピーの果てできっとまた会えるって思っちゃうもの。いや、外の『嘘』を内に入れるからもうずっと一緒なのか、そうか。
途中から思ってたけど、最後まで読むと内海と外崎って名前にもしみじみしてしまうな……。全部が対比になっている。


「小説は心を合わせるもので……心は時間で変わるから……つまり、時機があるんだ」

読み終わってからはヒゲ先生のこの言葉の意味がまるっと変わるというか、十全理解出来るのがニクイよほんと。頭の中にパーッと快楽物質が分泌されるような感じ。慰めじゃなかった。ただの真実だった。それになによりさあ、いつも言ってた事が更に色づくのが良いよね……。

「読んだ?」

あかへん、読み返してたらいちいち泣く気がする。ただの4文字、ただの4文字なのに大事なものが全部詰まってるんよ。この一言が、ただただ愛おしい。

最後一行に全てを込めて。このアオリに偽りなし、最高の宇宙でした。


20250604123148-motiri.jpg小説
(野崎 まど)

#野崎まど

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No.
182
本なら売るほど 1巻

古本をフックに人の価値観や出会いを描く作品です。本屋であてもなく彷徨っていた際に表紙で惹かれ、試し読み小冊子で「これはアタリ」となり、1、2巻を同時購入しました。紙の漫画本で新シリーズ買うの超久しぶり〜!最近めっきり電子だから。

古典文学に関する造詣がないと楽しめないかしら……と最初は不安に思ったんだけども、問題なく味わえたと共に目の前に星が煌めくかのような発見がありました。
なんていうかな、美しいものを美しいと思える感性とそれを表現する自分の言葉が欲しいがゆえに私は本を読んでいるんだなーって。空の光を見て星だと分かりたいしその輝きに想いを馳せたいし人に「北極星がよく見えてきれいだったよ」って伝えたい。そのための知識と感性を磨くのが読書という行為だと思いました。

別にそういう趣旨の話があったわけではないんですが、2話【コーヒーにこんぺいとう】を読んでそう感じた次第です。

好きなもの イチゴ 珈琲 花 美人 懐手して宇宙見物

あまりにも……あまりにも美しい…………!!!無言の「愛してる」じゃん!粋だあ……。これをね、美しいって思いたいし、「やりたい!」ってなったんだよなあ……。だいぶ背伸びした願望だけども、憧れるのはタダだから!


全部のお話が好きなんですが、特に言及したいところだけ書きます。
4話【201号室入居者あり】、本が好きで物語は別に……、っていうパターンにビックリした!でもあるかぁそういうのも。同人誌でも装丁萌えって概念あるもんな。天アンカットとかスピンとか、知らない単語がいっぱいでビックリしました。
>1冊の本はそれ自体が宇宙だ」考えたこともなかった……。好きだなこの概念。読書はいつだって私を遠くに連れて行ってくれる、くらいは思っていたけど、いやはや宇宙かぁ。私の辞書にいれておきましょう。
本棚が完成して〝集まる意味〟を失い、本の山が二人の関係を断絶しようとする演出が格好良くて痺れました。うすくうすく積もっていくのがいいよね……そしてそこから手を取るまでのスピード感のコントロールがめちゃくちゃ上手い。じわ……じわ……ってしてからの解放。そしてそこからの大カミングアウト、笑っちゃった。趣味が違っても仲良く出来るのか、という薄っすらとした問の解がこうなるとは。大逆転。


6話【さよなら、青木まりこ】は私にとっての劇薬というか特効というか!!!やめて欲しい、お年寄りを悲しませないでほしい。勘弁して欲しい。『バベル』を見た時のおやじさんの表情遷移に心がキュッとなるのよ……。ンモーありきたりな表現なんだけどホントそれで!嫌な予感がしてページをめくりたくなかったもの。そこからのあの見開き、パンチめちゃくちゃ強い。やー……コマで体感時間の制御するのがとんでもなく上手いな~……。時間と感情の手綱の握り方がすごい。真似したいが真似できんぞ。
話題をお話自体に戻して。あの作品を見た時は私自身も本当につらかったんだけど、でもちゃんとバトンが繋がってるからこの漫画自体があるわけでさ。傷ついた事実はあれど救いはあったから良かったな。悲しいことが悲しいままじゃもう嫌なんだよ私は……フィクションでくらい幸あれ……。
だけどもアレよね、芸術ってこういうものだよな、っていうのもちょっと思った。内から発露する強い感情は誰かを傷つける可能性を孕んでいる。色んな感情をこのお話から受け取りました。大好き。


よし、この熱のまま2巻も楽しむぞー!やっぱたまには本屋をぶらぶらするもんだなー良い出会いに感謝!


20250603143736-motiri.jpg本なら売るほど 1巻
(児島 青)

#本なら売るほど #ハルタ

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2025年5月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

No.
181
鹿楓堂よついろ日和 21巻

ぐれのご家族がマジでぐれのご家族って感じする!私は椿くんと同様の気質を持っているのでずっとテンションが高い人を相手にすると疲れてしまうんですが、こういうハッキリきっぱりしてる人たちって風通しが良くて気持ちがいいなぁという思いも持っています。いやしかし巻末のトークを見る感じ、すべてにおいて文化が違っていて凄いな……?告白って概念ないの……?マジで……?日本とは対極に位置にある気がするぞイタリアーノ。

テンションが斜め上にぶっ飛びすぎてる回はこれといって刺さらない事が多いので、私的な好みだけを言えば『箸休め』な温度感の巻でした。こう、擬人化とか表現とかがたまーに古典的というかお約束というか。元気なのはいいこと。あときなこが可愛いのもいいこと!


雰囲気が前のめりなお話が続いた事もあり、まったりとした空気が流れるお客さん回にほっと一息つくなどしました。お客さんにフォーカスがあたる回がやっぱり大好きだなぁ!
現実に忙殺されるさまとか今はもう無いものへの郷愁とか胸にきゅっとくる切なさが全部詰まってる話で、涙腺がべらぼうに刺激されました。路地裏で手を振ってるお婆ちゃんの絵だけでドライアイが改善される。先に上げた以外の画も雰囲気作りもバッチリで、お婆ちゃん家のレトロ可愛い様子の作画が気合が入っているのがとても良かったです。あとがきを見る感じアシスタントさんが描いてるわけではない事にビックリよ……。3Dもアシも使わずに全部ご自身で…………凄すぎる……作品と己の世界観への愛……。
私自身が持っている亡くなった家族が作ってくれた思い出の味は『焼いた魚肉ソーセージと玉子焼き』および『マルシンハンバーグ』なので再現が容易で助かります。……自分からこの情報を開示しといてなんなんだけどしんみりしちゃったな……。今回のお話は思い出にしんみりするんじゃなくて、元気をもらって終わるのがとても良かったです。私も元気を出していこう。


角崎さんが一枚も二枚も上手すぎてキュンときてしまう……。「電話番号登録しといたよ」でコールもセットにしてるの強すぎませんか?こう、逃げ道を塞いでくる力がすごいよね角崎さん。とまあそれはそれとして(角崎さんトークをし始めると1コマから色々なものを拾ってしまう、新作のピスタチオとフランボワーズのフレジェ超おいしそう)、八京と椿くんがお話しているのがとても可愛かったです。「……」から始まる八京がとても良い。
八京の好きなモノってお爺ちゃん及びあの空間って事以外なにも見えていなかったんだけど、絵が好きだったとかそういうエピソードが生えてくるのだろうか。それとも絵自体よりも『空間』なのかな?久しぶりに読める兄弟エピソードが楽しみです。

そして晃くんと八京で若干不穏な感じがあったと思うんだけど、今はそれ大丈夫そうな感じ!?上手くいってるようにしか見えないんだけどな〜今のところ。
それにしたって晃くんの前向きさとワンコっぽさは他のキャラクターにはない味がして美味しいなぁと思います。ポジティブ魔人のぐれに近い感じがするんだけど、真夏の太陽が落とす小さくて濃い影がありそうな感じが、こう。………私はやっぱり晃くんに何かしらのトラブルを起こして欲しいと思っているのか……!?そう……かも……?……違う!若い子はトラブルからの学びでもっと大きくなって欲しい!こうね!!

もうひとりの若人枠・佐々木さん。もしかして準レギュラー昇格ですか!?椿くん祭壇作ってるの草。榊に椿まで…………ガチ勢じゃん…………。え〜〜〜〜佐々木さん鹿楓堂来訪回がちゃんと欲しいー!内面を掘り下げて欲しい〜〜〜!待ってます!
あと仕事出来る男ムーブする角崎さんがホントにずるい。「やってみなさい」好き。

話を二人に戻して。佐々木さんと椿くんのコンビ、コミュニケーション面が不安なところあるんだけどスイがちゃんと引率の先生してるからそこが安心出来るなって。こういう回って面白さを出すために多少のトラブルや衝突があって欲しいんだけど、パティシエ二人組が本当に可愛いので無駄な嵐が起きてほしくないという気持ちも強い。あれだなー、人的災害じゃないことを願う……!パティシエ的な伸びの話をお願いしたい……!それはそれとして晃くんにもスポットが当たって欲しくもある!次巻も楽しみだなー!


20250528123940-motiri.jpg鹿楓堂よついろ日和 21巻
(清水ユウ)

#鹿楓堂よついろ日和 #バンチ

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No.
180
亡霊の烏


逐次想いを吐き出さずに最後まで読んだ上でこの感想を書いています。
いまだかつてないほどに「!」多めです。自分でもビックリするくらいずっと叫んでいる……。



やめてくれ~~~
なんでこんなことに~~~
ほんとに~~~~~!!


ナンデ……ナンデ………。

帯のうたい文句である「いつか報いを受けるぞ博陸候」の報いの形が雪哉にとってのピンポイントになり過ぎている。いっそ怒り散らして乱心してしまえば良かったのに、そうじゃないのが「あぁ、雪哉だ……」って……。お前は全部をうちに秘め過ぎてるんだよ~~~もーーーさーーー……。

ラストが衝撃的過ぎたので途中の話があんまり出てこないまであります。それに実は、【楽園の烏】と一緒で半分通過するまでエンジンかからなくて……!トビくんが知らない子だったからあんまり……というのと、雪斎と紫苑の宮どちらも肩入れ出来なくて感情移入しない状態で読んでいたからだと思います。

その上で私がいちばん「がんばれー!」ってなっていたのは凪彦です。綺麗事しか今は言えなくても、お飾りの金烏代から脱して自分の手で何かを掴んで欲しかった。

…………欲しかったんだよォ……!!!

蛍とのいちゃいちゃシーン本当に可愛かった……。凪彦目線も蛍目線も相手への想いが溢れてて甘かった……!だからこそ、だからこそお互いが弱点になるのだ……。ああなってしまってはもう凪彦はダメだよねぇ……。


それにしたってさー、味方になったあせびの使えなさヤバない?

あっ、ごめんなさいね言葉が一回りキツくて。敵だとあんなにも根回し上手で思い切ったことをするのに、内に入った途端に弱体化するのなんなの???やっぱりアレか、大紫の前が彼女のゴールか。まあそれはそうだよね……。八咫烏一族における女性の最高権力者、これ以上は望まない女だろう。最後の最後に脚を引っ張ってくるのはやめてくれと願うばかりよ……。

味方と言えば、【烏の緑羽】を経てから見る長束さまは頼もしさが違いますなあ!いやまあ実際は何も出来なかったんだけど、それでも。雪斎との舌戦に遅れをとっていない様が素敵でした。お互いに色々分かってるもんなあこの2人は……。なぜ分かり合えぬ……。

見ている方向は一緒なれど、道が交わる事は決してない。
【望月の烏】感想より


過去にこう感想を落としたんだけど、これ全然違いますよねよく考えると。

マクロな視点を持って事にあたっているのは雪斎。これは真の金烏である奈月彦の意思を継いでいるものだと思う。山内の滅びを回避するのが雪斎の目的。
一方でミクロな視点及び「八咫烏」という個を優先して「今」を変えようとしているのが紫苑の宮陣営。今が暗けりゃ未来も暗くうつるのはそれはそう。

なんかもう、どっちもどっち感が若干あって、ほんとに、もう……!やー……でも割と雪哉に肩入れしてるところはあるけど、私。でも長束さまの気持ちも紫苑の宮の気持ちも分かるから………。
一番分からないのが「全て皇后の思う通りに」の奈月彦だよ!!!!!!!なんなのこの遺言!!!!ぜんぶここからはじまった。愛は烏を盲目にさせるのか……?


梓さんが雪哉の事をしっかりと理解してくれているのが救いでした。悪い事はしているけれど、未来のためであると。でもそんな彼女はいなくなってしまって、雪哉に深く根付いているアレがココになってまた花開くという……最悪もサイアクすぎる。

「産ませるべきではなかった」
「俺もそう思います」


雪斎じゃなくて雪哉を見たいとは言うた!言うたけどさー!こういう形で雪哉少年を思い出したくはなかったよ…………。



澄生がついぞ紫苑の宮として表舞台に出たわけですが、これってもう戦争じゃないですか。見とうない。「楽しくなってきたぜ……!」って全然これっぽっちも思えない!
雪斎が血で血を洗うならばこちらも、という覚悟を完了してしまったのが辛いです。話し合いの席は前回で決裂したもんね……。

ああーーーー今まで自分が言ってきた願いが到底叶うものではないと突きつけられている……!

「栄えなくてもいい、穏やかな未来がありますように。」
【烏の緑羽】感想より


無理だよー!!!!!
それに私はこうも言ってる!!!

「山内、滅びた方がよくない???」
【烏百花 白百合の章】感想より


神が不在の荘園なんてそもそも無理なんだよたぶん!【玉依姫】で全部終わってたんだよ!!
…………だからこその奈月彦のあの言葉なの……?滅ぶまでの束の間で夢を見る。全てが見える金烏だからこその諦め……?おあー。
どうなる八咫烏……どうなる山内………。次を……はよう次!

あと再読するする詐欺をしていたんですが、いいに加減に読み直して自分のスタンスをハッキリさせます。とりあえず追憶を読むぞ。どっちつかずのコウモリ野郎をしてこの先に進むのは気持ち良くない、私は東家ではない(自身の気質が明らかに東家であることをひどく気にしています)
読んだ結果、どういう立場でものを言っているのか後日追記しますね。
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20250510191543-motiri.jpg亡霊の烏 /八咫烏シリーズ
(阿部智里)

#阿部智里 #八咫烏シリーズ

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No.
179
冬期限定ボンボンショコラ事件

小山内さんが私好みの女子過ぎて困るんだが~!?
初手からこれを叫ばずにはいられない程によかった……よかったです………。大大大満足です。ちゃんと時系列に則って話すね……すぐさま言いたいんだけど……。
アニメ化してる作品だから感想を隠します。念のため。


読み始めは中学生の頃の事件と現在の事件が全くつながらなかったんだけど、『事件に巻き込まれいるはずの正体不明中1女子(実は中3)』が出てきた時点で「小佐内さんだーーー!!」ってなって気持ちよかった。第一気持ちいいポイント。

ふたつの時系列を行き来するのって読むのに集中が途切れることが多いです。頭を使うので。でも今回は事件があまりにも共通している事と含め、今までごまかされ続けていた互恵関係の始まりが知れる機会だったのでトコロテンのようにツルっと読めて常時面白かったです。まあ現在軸の話はそんなに量もなかったしね。毎日定時の繰り返しにイレギュラーをひと匙、というのが読みやすさに寄与していたと思う。

私はこのシリーズが『死者が出ないミステリー』である事が好きでした。でも今回はそれが叶わない予感がして、水面から鼻だけ出して呼吸をしているかのような息苦しさがありました。いつものねっとりとした謎じゃない、命の危機を伴った謎。
でもまあ、だからこそ1日で読破するほど夢中になったわけですが。気になるよ先がー!過去軸の事件の解明と現在軸の事件の謎及び小佐内さんのメッセージ。全部が小刻みに心地よく情報が増えていくのが楽しかったです。特に小佐内さんのメッセージね、意味深で良い。

トリック関係はハナから解こうとしていないので言及は割愛。私は合いの手を打つ係に徹するわよ!
でも過去軸コンビニカメラの件は神社でちゃんと気付いたので、中学生の二人はまだ甘かったんだなぁとちょっとニコリと。だけど日坂くんの人間関係はさすがに分かんなかったなあ。普通に彼女だと思っていた……痴情のもつれを危惧しての口止めかと……。だから大人が出て来た時ほんとうにビックリした。「そんなにデカイヤマなの!?」って。

小鳩くんの感情の鈍感さ、というか人の感情の機微を全く考慮しないさまって、大昔に大失敗を起こしたがゆえに蓋をされていた感じだったのかな、と。中学でアレだけのことがあったのに、高校生活の3年間で全然進捗が伸びていないというか。そもそもとして小山内と一緒に帰っていた小鳩くんは「笑ってた」のに、自分自身はそれに気付いてなかったってのが鈍すぎる。喜怒哀楽の『喜』の感情が謎解きでしか発揮しないと自分で思ってるタイプか貴様。

で、今までのその鈍さがあったからこその日坂くんとの邂逅が沁みたなあって。

好意を受け取ってもらえなかったことが悲しかった。

この素直な気持ちを小鳩くん自身が気付いたことに感極まってぽろぽろ泣いてしまった。顧みれて良かった、伝えることが出来て良かった、って。若者の成長に私は弱い。


メインディッシュです。この二人の間に恋愛感情があるかは重要ではない。
それはいま置いておこう。
でもね、私はね、

明確な言葉にしないままに「I need you」を伝えるシチュエーションが大好物なんだよ……!


「おいしいお店も探しておく。だからきっと、私を探してね。そうしたら……最後の一粒をあげるから」
「おやすみ小鳩くん。わたしの次善。」


小佐内ゆき!!やりおる!!!大好き!!!うわーーーもうーーーー甘酸っぱい……!さながらいちごタルト……!!ご馳走様です……!!あーーーー「わたしの次善」……おぎゃ……。すいませんちょっと良すぎて言葉が出てこないんですわ……。ああー………。すごい、しみじみ噛みしめちゃう。

大学生になった彼らを見たいなんて贅沢は言わない。ここでピリオドを打つからこそ美しい。小市民シリーズ、まるごと全部美味しくて楽しかったです!
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20250506153800-motiri.jpg冬期限定ボンボンショコラ事件
(米澤穂信)

#小市民シリーズ #米澤穂信

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No.
178
VTuber草村しげみ~遠くに行ってしまった気がした推しが全然遠くに行ってくれない話~ 1巻

いや改めてタイトル長いな!?てがろぐ表示的には端折りたいところなんだけど、後述がないと魅力が99割減だから……。ずっと待ってたので、ようやく書籍化されてめっちゃ嬉しい~~~!私は1話からのファンです。誰も不幸せにならないほっこりストーリーで読みやすいのが好き。良い人しかいない作品っていうのは癒しだ。

草村の過激ムーブは全部好きなんだけど、中でもナナシノが女性と関わった時の「女!!」呼びが頭一個分秀でている。山賊かな?
あと嫉妬で「無」になってる黒目表情が好きです。目が死んだ男だけじゃなくて目が死んだ女もいいぞ。

マイクラ回で発揮される草リスの団結力が本当に良い!いっそ涙がじわるレベルでほっこりする……。てぇてぇ……配信者とリスナーの絆てぇてぇ……。
リスナーからの好意に対してナナシノが「あんな良い奴ら大事にしないと!」ってなってるのがまたキュンと来ちゃうんですよね。私はこの漫画の感想を草リス目線で言っています。

コミックスで改めて読んでいて気付いたんだけど、ぬきたちゃんって草村のバランヘアピン意識してあの葉っぱヘアピンつけてる?可愛いじゃんよ………。オマケ漫画のぬきたちゃんも超良いですね………推しの話がしたいから会社行きたい………光………。

泥猫、努力型天才NTR癖アリって最悪過ぎて笑った。でも嫌いになれないやつ~!あっ、汚い笑顔はそこそこにしてもろて。
草村の人間関係が今後泥ちゃん以外に広がることってあるのかな?企業所属したての人見知り草村とか見たいぞ。

草村の配信切り忘れ事件での素の状態があまりにも、あまりにも、あまりにも恋する少女のソレで……!チャット読み返してニコニコしてんの本当にさ~~!!可愛いがすぎる!

草村へ度々シンパシーを感じていたんですが、なるほど………こやつ………夢女か……!ナナシノへの妄想力が高すぎるんよな。それにしたってリスナーガチ恋目線のV夢はないと思うの。逆はありそうだけど(探した事がないので見たことはない)
でもあの世界では草リスがナナしげ創作してるんでしょ~?めっちゃいいジャーン!それ見とこ!にしたってフリー素材ナナシノに笑う。懐が広いし鈍感。

草村とナナシノの二人っきり時代の漫画って描き下ろしだよね!?いやまてあんなんデートやんけ!!!!!ガチの草リスはあのアーカイブ見て「ナナシノならしょうがないな……」ってなってるんでしょ!?なるわ、アレ。二人とも可愛かった…………良かった……。

ほとんどをネットで読んだはずなんだけど、いちいち新鮮でボリュームたっぷりなコミックスになっていて大満足です。尊み秀吉で三点リーダ乱用しちゃったな……マァいいか!2巻も楽しみだなー!


20250506113507-motiri.jpgVTuber草村しげみ~遠くに行ってしまった気がした推しが全然遠くに行ってくれない話~ 1巻
(さかめがね)

#草村しげみ #ガンガンコミックスPixiv

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2025年3月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

No.
177
猫を処方いたします 1巻

ニケ先生(表紙の人)の顔面と表情がとんでもなく好きでェ………。ありがとう広告、サンキューX、出会わせてくれて。

あいづちでたびたび「なーん…」って言ってるの本当に可愛いんだが!猫丸出しすぎる。言動が可愛いのもツボのひとつなんだけど、「>あなたは猫なんですか?」のところの表情がまた……!こう……!胸を打つ……!ニコニコお兄さんの目が座る瞬間、大好物。

猫を処方すること、現実で考えると「命を軽く扱うな」なんだけど、化け猫と猫の会話により本猫の同意が得られたレンタルだからな。読者が引っかかりを覚えるであろう部分を早々に潰す良い構造だ。

ブラック企業の彼、辞めるまでの流れと新たな出会いのキッカケがまあ無茶苦茶もいいとこなんだけど、そういった無茶が起こらないと酷い状態のメンタルからは簡単に脱せないってところもあるか、と思いました。
でも猫に対するアレコレはご都合主義じゃなくて、ビーちゃんを飼うまでの流れを丁寧にやってくれたのがよかったです。殺処分の話が出た時に、いやいや香川くんが自分で飼ったら問題解決やん!?って思ったのだけど、「心が動かないと意味がない」か。ここはメンタルクリニックだから、心の声に対してちょっと鈍感になっている方が訪れているものね……。そう簡単には事が運ばない、運ばせない。猫=命を小道具として『消化』しないお話しの流れになっているので、今後も安心して読み進められそうです。

ねえ~~~~~~ニケ先生の造形さあ、人間のお耳ないのこだわってますねえ!あのポーズは耳見えるやろ!って思うんだけど、バッチリ隠してるのが一種のヘキを感じて良い………。

嫌なおじさんのお話、コミュニケーションって難しいよなあって。思ってるだけじゃなくて話そうぜって事なんだけど、キッカケがないと会話って難しいからな……。それと勇気。その両方を、図太くて身勝手な猫が運んできてくれたと。実際どうぶつは会話カードとして強い。

最後に出てきたニケ先生の元(?)、人間のお耳がちゃんとある~~~!!うまい!描き分けと展開が!誰やねんって気になるぞ………。これはまんまと次巻を買ってしまう。楽しみだな~。


20250317162927-motiri.jpg猫を処方いたします 1巻
(石田祥)(ふじもとまめ)

#猫を処方いたします #KCデラックス

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2025年2月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

No.
176
多聞くん今どっち!? 10巻

「お友達から始めましょう」みたいで可愛いな〜☺️



こっっっわ……………。


ジメ原くんさあ!プチストーカーといいちょいちょいギリギリのことやるよね!?いやうたげちゃんすげーわ!器がでかい!これを受け入れられるの凄い!ごめんジメ原くんのことナチュラルに「これ」って言っちゃった。


「この漫画、善人しか出てこんな?」と言った旨をたびたび書いていますが、ほんとうにそうですね?
というかみんな現実と推し活の境界線をキッチリ引いてる。だって友達が自分の推しと友達に〝なる〟現場見ちゃったら若干マイナス方向に心揺れない?いや私は推しに認知されたくない人なんだけど。それでも身近な相手がこうなったら、ポジティブ100%ではいられないと思う。10%くらいの「なんでこの子だけ」が出てしまいそう。
だからこそ、あすか先生たちの「多聞くんと友達になってもいいじゃん?」っていうサラっとした感想がすごーーーーーく眩しいのだ……。いやーこうありたいな………。自他境界線の引き方……。

一方で「(推しと友達になっても)いいのか!?」って困惑しているうたげちゃんは共感値が高いのでコレはコレでヨシ!有料メルマガの無料配信扱い笑った。
病んでない状態のジメ原くんがするうたげちゃん好き好きアピールはほんとうに可愛らしいな……。ラインのやり取りにほのぼのしちゃう。恋愛駆け引き未満の純粋なやり取りにニコニコです。



うたげちゃんから踏み込む事が今までなかった分、観覧車で詰めるのがめちゃ良かったな~!ここぞという時に勇気と欲を出したのが最高。毎度言ってるんだけど、うたげちゃんが欲望やキュンを出す時ってジメ原くん相手だから気持ちよく応援出来る。イケ原には顔面パァンッてなってるだけっていうのが上手く出来てるわ。感情極まってるのは分かるんだけど、その先がないというか。
なんだろうなあ~~~画面の向こうにいる人へのガチ恋じゃなくて、目の前の多聞くんに恋をしているのがハッキリとしているから安心出来る。とはいえ高校生だから幻に恋をしてもいいが。

>…友達だから?」の問いにジメ原くんがどう返答するのか。そして次回は桜利くんの猛攻が始まるらしく……!?コミックスの引きが毎回強いのがすごい。構成バッチリ。次回は今回よりもっと楽しみにしてます!!


20250228121454-motiri.jpg多聞くん今どっち!? 10巻
(師走 ゆき)

#多聞くん今どっち!? #花とゆめ

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