カテゴリ「漫画」に属する投稿[163件](3ページ目)
No.
169
交換日記がおわっても
オタク友達を題材にした実録エッセイ。あまりにも光属性すぎるので嫉妬の「し」の字も生えてこないわよ!全編微笑ましく読めるのが良いです。
対談とかリレー小説とか中高生の頃に作ったオリキャラとか、うっかり『黒歴史』扱いしそうになるものを、そういった言葉や自虐を一切使わずに描いているのがホントーーーーに最高だった!なかなか出来ない事だよ~!だって大半の人がするじゃん、羞恥心から自己防衛しちゃうじゃん。私だってちょっとしちゃいそうになるもん。こちとら黒歴史更新中やぞ、って。
そうなってしまう人がいる一方でイチノさんは、「あれがあるから今がある」って想いから胸を張ってこのエッセイを描いている事に強い好感を持ちました。昔のオリキャラを今の画力で描く遊びもね、すごい好き。
そもそもとして漫画が読みやすいし面白いのよ純粋に!メリハリと緩急!不快な人がいないハッピーな世界!ラブアンドピース。
イチノさんとさいさんの人柄に対する褒めはまだ書けるんですが、このエッセイの肝はそこではないので控えるとして。……アッ!でも最高も最高だと思ったところひとつだけ挙げていい!?
「>今回は喜んでもらえたけど さいちゃんの知らないところでさいちゃんの人間関係に私が入るのは よくない場合もあると思うから次からはしないね」
ココ!ほんと!イチノさん!!素晴らしい!!人間が出来てる!!感心が一周回ってビックリしちゃった……。あまりにも、あまりにも人間が出来過ぎている。こんな具合で周りが見え気遣えるからこそ会社で無理しちゃったんだろうな、というのが分かる発言。同じジャンル、同じ作品、同じ人が好きだとついつい距離感がバグってしまいがちですが、そこはちゃんとしていかないとな、と己を省みることも出来ました。こういうね~、細かいところが本当にちゃんとしているエッセイなのでノンストレスもノンストレスなのよ。すばら。
話を漫画に戻して。誕生日プレゼントのお話、イチノさんの行動力が半端なくってビックリすると同時に、巻き込まれた周りの人たちが善人だらけで見ていて楽しくなっちゃうねえ!
1年目、2年目、3年目とあの手この手でミクロマンの記念物を生成するイチノさんマジでパねえわ……。さいさんの「まってまってまってまって」からのイチノさんの「まつね」のやり取りが好きでたまらん。いっぱいまってる。3年目になると待ち方も進化していて素晴らしいですね。
プレゼント回はどれも好きなお話なんだけど、一番好きなのは【第17話 日本銀行券で手に入らないもの】です。クロネコさんの反応がべらぼうに良い。スッ………サッって戻して「こわい」。「いいんですか?」「いいんですか?」「いいんですか?」「いいんですか?」「いいんですか?」
表情をとくに変えずに連呼するクロネコさん。泣きながら「こわい」を連呼するクロネコさん。いやーーーー……突然の供給にうろたえるオタクの姿はいいものですね……。あと共感ね……これだけされたらこうもなろうぞ……。よかったね推し絵師に夢漫画描いて貰えて……。
一方でひつじさんもお強い。長文感想が凄まじすぎて笑ったしココのコマ割り、漫画が上手すぎてビックリする。イチノさんって純粋に漫画がお上手だよやっぱり!
それにしたってさあ。商業本使って親友にサプライズするのマジで凄すぎない?外野の私もビックリしちゃったもん、アレ。イチノさんからさいさんへのラブレターなんだなこの本は、って読みながらにずっと思っていたけど、最後の最後でそれが確信に変わった。すごい。あれはすごい。ただの読者である私も、あれにはビックリしたしとても満たされた気持ちになったよ。
全編通して良いノロケ話でした!ごちそうさまです!
交換日記がおわっても
(AK壱乃)
#コミックエッセイ
No.
168
猫と紳士のティールーム 4巻
何回、何度見ても、『本日の紅茶 700円』が安すぎる!!!!うらやま!!!こんなん近所にあったら毎週通ってしまうわよ……。
お客様の好みを聞いた上で「ちょっと冒険しませんか?」と提案する瀧さんかわよい。人見知りはするけど、紅茶に関する事ではぐいぐい行けるんだもんなぁ。夢中になれるって大事。
紅茶にコーヒー(ティラミス)を組み合わせるのは思いもよらなかった……!ウヴァ、たしか飲んだ事あるのよね。その時わたしも「強ッ!!」って感想を持った気がする。いつか試したいなこの組み合わせも!来月のお茶会でやるか!……いやでも来月はザッハトルテ通販するのよ誕生日ボーナスとして!アールグレイとチョコの組み合わせは本当に美味しい………まさにどハマリ中……。
片出さんにもすっかり見慣れて来ました。顔を見た時に「おっ!」ってよりも「おう」ってなってしまう。いつもの存在の安心感に色んなお客様を運んできてくれる存在……LOVE……。
というか今回の巻、恋愛要素をプラスアルファの道具として使う事が増えてきましたわね?グルメ漫画が人気なのは食欲と結びついているから
恋愛漫画が人気なのは性欲と結びついているから
(note『商業連載を終えて思ったこと』より )
この分析を拝見したとき、ひたすら納得しました。生理的欲求のうち睡眠欲は漫画では満たせないけれど、食欲と性欲なら漫画で疑似的に満たせる。なるほどなるほど。そしてこの漫画でもその二つを巧みに使っているな、と。
お茶とスイーツにお客様の恋愛模様。生理的欲求の欲張りセット。面白く感じる訳です。
話を第16話に戻して。キューピットのカップで大今さんを応援してるとこ楽しい。「コクンッ」「コクッ」のとこ大好き。男同士の阿吽の呼吸よ……。不器用+不器用カップルが上手い事まとまってよかった~!二人とも癖強いけど二人とも微笑ましいんだもの。この漫画で「>水分補給に娯楽を求めたことない」って発言する人間が出るとは思わなかったよ!漫画的に言えばココで宗谷さんが紅茶に目覚める流れなんでしょうが、「美味しい、飲める」に留まったのがどことなくリアルで良いなぁとも思いました。
片出さんにべったりのキームンくん可愛すぎんか。今巻もキームンくんがいっぱい出てきて嬉しいねぇ……セクシーショットもありがとうね……。
アフターヌンティーのお作法知るの楽しい~。この間ともだちと「アッ!いかん!両手で持ってしまった!」ってキャッキャした。京都人的な嫌味があちらにもあるんだなぁ。「こんなのもう妖精の食べ物じゃん」
この巻で一番好きなのココです。しかも薔薇食ってる妖精が可愛くねェんだこれが!
薔薇の香りを紅茶から感じた事ってないなぁ。いやまぁいっつもアールグレイを飲んでいるからだろうけども。コーヒー豆でも「フルーティな香りが…」って言われてもお花を感じた事、ない。やっぱりペアリングでのマリアージュで増幅させなきゃダメか。
瀧さんちの企業の末端がブラックなの笑っちゃった。そりゃああの反応になる。『家賃の味』である事が判明するバックグラウンドであると共に、こうやって世界を広げるんだなぁって感心しました。瀧さん、及び片出さんを起点に色んな人間関係が広がっていくのが楽しい~!
弟からの漠然としたチクりに「>静ちゃんはもう部外者でしょ~」って言える兄上もいいよね……。具体例が出てから動こうとするのが身内びいきしてなくてまとも!
私はねえ、恋愛が結びついてる話も好きだけど、人を癒すための食事っていうシチュエーションが一番の好物でね……。だから【第18話 ジンジャーティーとスティッキートフィープティング】のお話も凄く楽しめました。いかん、感想を書くために読み返していたらまた涙腺が緩んできたぞ。歳を取ると本当にこういう話に弱いんだ。若者が頑張る姿が心に刺さるんだ。
このお客様が就活を頑張っているんであろう様子を、靴ズレしている足元をそっと映す事で描写しているのが最高。これ見よがしに過去回想シーンとか描かず、足元の1コマと次に来る瀧さんの視線だけで分かるようにしている。心がじわじわと痛い。
そしていつも人の目を真正面から見れない瀧さんが、彼女を真っ直ぐ見つめる事の威力。身体も視線も、彼女(/紙の向こうの私達)に向き合っている。こんな場面は一度もなかったんじゃなかろうか。もーーーほんとーーーにこの場面デカい!強い!今まで絶対なかったって!正面から真っ直ぐ見てる絵って!良い……。心にガツンと来る……。
終わりに、宗谷さんの「ウェルカムトゥ弊社」Tシャツで〆るのもほっこりして良かったです。ハッピー……。前のお客様が良い感じに出て来る展開ってそれだけで温度が上がるぜ……。
姪っ子ちゃんタイフーン!!!こういう美人さん好きだわ~。それとアレ、アレよ……。瀧さんにもロマンスの香りを放ってくるので!?!?いいやん!!!!!!!!!!!!!!!!亀本さん好きだよ私!!!!!いいよ!!!!!!楽しみにしてるね!!!!!
ペラペラしてる二人にキームンくんが困惑してるのがめんこい。今回もずっとカワイイねキームンくん。それにしたって「SFTGFOP」ってなによ……初めて聞いたぞ……。紅茶の世界は奥深いなぁ。私は美味しいものが好きで、ただそれを享受したいだけなので知識を得ようとは思っていないんですが、この漫画を読めば読むほどに知識欲もムクムクと沸き上がって来るから凄いなあと思います。これは前回のお勉強会でも似たような事を言いましたね。
ハァ~。瀧さんが食べ物の話してる時みたいな語彙力と表現力で漫画の感想を書けたらなぁ!色んな欲を刺激する良い漫画です。次回は帰省回も入って来るのかな?ご実家楽しみ~!
猫と紳士のティールーム 4巻
(モリコロス)
#ゼノン #猫と紳士のティールーム
No.
167
マリエル・クララックの婚約 9巻
よくぞ10巻以内で完結してくれた!完璧!!最高!!!!
好きな作品の早期完結を願うなんて、よろしくないのでしょうが。でも己が傾向として、10巻以上続く少女漫画を完走出来た例があまりにも少なくて……。両想い期間が長らく続き、主人公たちの問題よりも周りの問題に翻弄されるようになると「まぁもういいかな……」となってしまうのだ。
ゆえに、出会いから結婚までをこの巻数で納めてくれたコミカライズに感謝と尊敬の念しかない。気持ちが冷めるってちょっと悲しいので。好きなまま終わってくれた事で、良い思い出としてずっと噛んでいられる……ありがとう、ありがとう……。
さて本題。触れたい事がそれなりにあるので、ひとつひとつの話題は短めにするぞ。
『意地悪』が『その人の萌え』って変換、マリエルらしくてなんかいいなぁって。善性が出ているとでもいうか。自分の萌えは他人の萎え・他人の萎えは自分の萌えを地で行っている様が良い。
公爵さまの萌えがたらふく詰まったマリエル当てゲーム、まあ普通に雰囲気で分かるでしょとは思っていましたが。まさかまさかの骨格バレにしこたま笑った。シメオンさまちょっと面白すぎるのよ。それに対してマリエルが静かにキレてるのも可愛かったです。
それと彼女ってちゃんと淑女ですのね!?鏡の迷宮でスカートの中身ばっさばさした時に騒いでたの、意外なものを見た…という気持ちになっちゃって。羞恥心あったんだ。目的のためにはなりふり構わない印象がありました。
ナイジェル卿は風貌がストライクゾーンから外れているのであまり注視していなかったんですが、マリエルとペア組んでる時の彼ってめっぽう良いですね……?お互いにあけすけだし仲良く見えるけど、当人同士にそこまで強い興味はないよーって空気感が好き。……魅力に気付くのが遅かったな!小説だと今後も彼が登場しますの……?しますよね?……そう……(決意したなにか)。
格闘での物理対決であの展開に持ってくの凄くない!?骨格が天井だと思っていたのに、筋肉にも山ほど笑ってしまった。シリアスな事やってたはずなのにギャグになってるのが毎度上手すぎるんだよ……!マリエルの合いの手好き。それとアーサーくんが強いのいいよね。カッコいい。
この辺りで公爵さまの言動に「おや…?」と引っかかりを覚え始め。まだ輪郭はハッキリしていないんだけど、これは意地悪じゃなくて意味がある事なんだな、って。前巻で言いましたが、私は公爵さまの事をデスゲームの主催者だと思っていたので……。戯れも過度に続くと興醒めしてしまうものですが、そうじゃないぞと知らせてくれる役割になっていて深く興味をそそられました。
「>弱みを教えてくださらない?」のとこにウワー!!ってなった!!!!公爵さまの奥さまが一枚岩なわけないのよ!!
そしてこのシーンでマリエルって男女のあーだこーだとかを収集しまくってる事を思い出したわけだけども。いやこれ、マリエル=小説作家の方程式を知っていたとしても、相当に趣味が悪い行為だよね『噂話の収集』って。そこを読者に再確認させてくれる良いシーンだと思った。そしてその手札をちゃんと引っ込めたマリエルがえらい!胸に秘めてネタにしている内は、「お行儀が悪いね♥」で済ませられるもの。
私はねえ、シメオンさまがマリエルの事を滅茶苦茶に好きで、だからこそ大事に大事にしている様が大好きなんだよ。だから「>こんな子供に手を出したら犯罪だと何度も己に」のセリフがまーーーーーーほんとーーーに心に染みましたね……。好感度が天元突破してしまう……。前回はよく耐えた、よく頑張ったよ。
「>殿下とマリエル、兄妹感がどんどん増してきて可愛いんだなぁ……。側近の婚約者という関係性にしては構われすぎなんだけど―」
以前わたしが申し上げた第三者目線の感情を、作中の人物が同じような事を思っているとはねえ!!してやられた。行動としては突飛だけど、今回の事を催すのは納得も納得です。殿下、割とまあまあお歳を召してきているので婚約者問題は憂うところではあると思うし。私たち読者はジュリエンヌの事を知っているけど、公爵さまたちは知らない事だもんね。先に記した通り、公爵さまがシメオンさまを見てるなっていうのは筋肉のところで提示されていて。そこからこの流れになるのがホント~~~~にお見事!!デスゲームの主催者じゃなかった。
この作品、ダブルミーニングが随所に散りばめられているのがすごいなあと思っています。今回は奥様の「無理に進めても王妃様や殿下の」「人の心には添えないわ」「諦めるしかありません」
ここがマリエル達だけじゃなくてリュタンにめっちゃかかって来るのがグッと来ました。演出が分かりやすいのも良い……。フキダシ配置での文章の切り方も良い……。「王妃様や殿下の心には添えない」って言えばいいのに「人の心には添えない」ってなってるのが演出的セリフではあるけど効く。
さて。リュタンに対してすごい複雑な心境を持っている私ですが。応援は出来ないけどその恋心を否定もしたくないっていう!!でもでも諦めてくれよと思うし、「またね!」ってするマリエルはほんっっっっっっとにまーーーー!!鈍感系ヒロインじゃないだけにマリエルの言葉に「お前ー!!」ってちょっとなるんだけど、男と女の関係性を恋愛だけで括っていないからこそ出てるからね……。そこが良くも悪くも『お花』で『水草』にぶっ刺さっているんでしょう。
「>僕が見つめているうちに…」のコマ運びが天才すぎて震える。一時でも、ほんの一瞬でも、何かが違っていたら―、っていう暗喩がお見事……!マリエルの「>私をちゃんと みていてくださいね…」の一言にも胸が苦しくなってしまう。分かってんのよマリエルは!自分の足元が確かでない事が分かってんの!それでもシメオンさまの全部が大好きっていうのがなぁ!!主人公カップルの愛の深さを補強するいい当て馬だよリュタンは……。マリエル以外と報われてくれんか?ダメか?ダメかぁー……。
そしてフィナーレとなる結婚式!まさかまさかの眼鏡交換!!それは思いつかなかった!!作者さま、本当に分かっていらっしゃる……! 眼鏡カップルである事の稀有性、そしてその重要性。指輪がある状態でコレをやられてもギャグでしかないんだけど、指輪がない状態だからこそクスッと笑えて微笑ましくなる。すごいなあ。二次元媒体での結婚式シーンでいっとう印象深いものになったもの!私はただの読者だけど、マリエルとシメオンさまの結婚式の事は一生忘れないと思う。それくらいに良かった。
ストーリーもキャラクターも作画も演出も、全部が全部大好きな漫画でした。その温度感のまま、全9巻で完結してくれて更に好きになってしまったよ。漫画を何回でも読み直そう。そして原作も読むぞ!!殿下とジュリエンヌの恋の行方が気になるし、結婚式会場でオレリア様に視線飛ばしてたお兄ちゃんの事も気になるのよあたしゃ……。……ああーーーでもリュタンのちょっかいのかけ方によってはイラついて脱落してしまうかも~!ほどほどにしてたもれ~!マリエルとシメオンさまに幸あれー!
マリエル・クララックの婚約 9巻
(コミック:アラスカぱん / 原作:桃春花)
#マリエルクララックの婚約 #ZERO_SUM
No.
166
悪役令嬢の矜持 2巻
ウェルミィを愛でる会が開催されててちょっと笑っちゃった。自分が悪態をついていた相手に、あれだけ称賛の言葉をかけられるとはそりゃあ気恥ずかしかろうな……。
エイデスとウェルミィが一目見ただけでお互いに惹かれていたという点、初見では「都合のいい展開だなぁ…」と感じました。が、再度読み直した時には一転、腑に落ちた感じがあって。「優秀な遺伝子を持つ人間を伴侶としたい」という原始的な欲を二人から読み取れたというか。……なんだろうな……『生き物としての本能』とでもいうか……。子孫を残そうと思ったら強い相手と結婚した方が生存の可能性が高まるじゃん。アレ。なのでお似合いな二人だなぁと今では思っています。ウェルミィが可愛くて仕方がないっていうエイデスの態度もね、彼女を見てると分かるもの……!理想的なツンツンツンデレだなぁミィは。
今からネガティブ寄りな感想というか分析に入ります!ある意味で心を奪われてしまったのだ……。
なーーーんかレオ(皇太子殿下)の事が格好いいとは思えなくて!とてつもなく好みの顔面をしているのに、持っている感情は『負』の面が大きくて。…負……?いや、負じゃなくて『無』。でも顔は凄く好きで。大事な事なので2回言いました!自分の感情があまりにも謎なので、その引っかかりを紐解かせて下さい。
そもそもとして1巻はウェルミィ目線でレオの事を見ていて、彼女は彼の事を『臆病者』と評していた。だからその感情につられるは、まぁ当然と言えば当然。ミィのフィルターを通しての彼しか知らなかった。しかし2巻になってレオ目線の話が語られた時、モヤッとした気持ちが増幅されてしまったのよね。
でもでも、元来の私は「自分の全てをもってして好きな人を守る」っていう生き方とシチュエーションが大好きであり。生まれと環境によるものすらも手持ちのカードとして利用するしたたかな人間は好きなはずなんです。レオもそれをやっているはずなんだけどなぁ、『いいね!』ポイントが溜まっていかなかった。
あ!でも護衛や父王とモメつつもイオーラにご飯を食べさせる環境を作ったのは「頑張ったね…!」ってなった!一個人への贔屓が最悪すぎて最高なんだよな。分かりますかね?この最悪で最高っていう感情。分かってくれると嬉しい。
………あ~~~~~。ファーストインプレッション(ウェルミィ目線)からセカンドインプレッション(レオ目線語り)におけるまで、彼の印象が悪い大きな要素分かったかもしれん……。
「自身の身分を偽った上で、常時周りを品定めしてる」からだ!いや、仕方がないのだけれども!身分差によるアレコレを体験するのは滅茶苦茶に大切な経験になると思う。先々の宝になるのであろうこの慣習自体を否定したくはないんだけど、外野から見ていて気分は良くないのよ。多分ね、私は『気が付かない側』の人間だと思うから。試し行動のような事をされると、信頼度が一気に下がってしまう。イオーラを救う主役の座は譲ろう
あーーーーーーッ!あーーーーー!この発言もアレだ……アレ……。自分が彼女にとってのヒーローだと信じてやまない、上から目線に聞こえる!ああーーーなるほど……なるほどな……これもだ……。滅茶苦茶好みの顔面をしているレオを愛でられない理由の全てがこのセリフに詰まっている気がする。
でもこれ、自分にブーメラン投げてる要素でもあって。漫画の感想で自創作の話をするのはお恥ずかしい限りなんですが、己が主人公がこのマインド持ってるんですよね初期段階……。ああ……あー……なんかそういう……ブーメランが痛いからレオの事あんま見てられないのか……?そうかも……。ごめん……。一周回って君の事すごい好きかも……。
しっくりこないものの分析をしていたら背中から刺された気分です。言語化っていうのは怖いな、さまざまなものをつまびらかにする。それに、レオの事がまるっと好きな人がこの文章を読んだたらそれこそモニョっとすると思うから、その点に関しても後ろめたさのようなものがあります。いやしかし、イオーラがこれ読んだら「そういう不器用に見えるところも全部可愛いんですよ」って言ってくれそうな気がする。感情の棚卸をした今では私もそれに少しだけ共感出来るけど、作中の人たちが言っている「レオは周りに対して公平」っていう言葉だけはどうしても理解出来ないんだよなぁ。数々の品定めをした上で、好きな子への贔屓を行っているので……。そこのところ、イオーラ目線から見るレオで新しい景色が見えるのかな。そう思うと次巻も楽しみだ。
私がこの漫画に求めているのって、ウェルミィとイオーラの触れあいなんだなぁというのが良く分かった2巻でした。イオーラお姉ちゃんめっちゃ可愛い儚くて強くて好き。加えて、話の筋自体はそこそこ好きって温度感で、キャラクターの感情の描き方に一番惹かれているんだなぁとも。好きな感じの絵で好きな演出をしてくれる漫画、ありがたいねぇ。
悪役令嬢の矜持 2巻
(コミック:星樹スズカ / 原作:メアリー=ドゥ、久賀フーナ)
#悪役令嬢の矜持 #ガンガンコミックスUP
No.
165
僕のヒーローアカデミア 41巻
インターネットをやっている以上、最終話のネタバレを踏まないのは無理なのではないか。最近の悩みです。「敵のヒーローにならなきゃ」
弔くんのこの言葉がすごく良かった。誰かにとっての良い人は誰かにとっての悪い人。これよ!
私の気質がヴィランタイプであるが故に、主人公側よりも同盟の面々に感情が持っていかれることが多いと思っていましたが、最後の最後のバトルでまでそれが発生してしまうとは。
この巻の一番好きな場面、間違いなくここだもの。
デクくんって「誰それだって事情があるから救えるはず」みたいな思考回路をしていないんだな、ってここでようやく分かりました。彼に対して「理解出来ない」といった旨を何度も言ってきたから、最後に少しだけ心に触れられた気がした事にビックリしています。一生宇宙人扱いしちゃうと思っていたよ。
同じ『人間』だから分かり合えるはず。
その一心で動いているのがメチャクチャにかっこいい。
『ひとりはみんなの為に』という個性を持ち、世界最強のヒーローになったとしても、最後に通したのは『緑谷出久』の気持ちなんだなあって。そしてそのデクくんの根本にあるのはヒーローへの憧れの気持ち。人間として、ヒーローとして。その両輪を見事に回している様があっぱれよ!
デクくんがここでヒーローとしてヴィランを救っていたら、気持ちが少し冷めていたと思う。ああ、ジャンプの少年漫画だな、って。でもこういう形で弔くんと決着をつけて、なんかこう、ほんと、こみ上げるものがありました。
OFA脳内会議、6thの煙幕の方が凄い一般人みがあって好きなんじゃが!!!この人だけなんかこう……言ったら悪いんだけど『格が落ちてる』感が半端ない!そして本人もそれを自覚していらっしゃる!!好き!!その上でこの人の事までデクくんは救っていくんだからパーフェクトよ……。「―AFOに勝って お迎えに行けてたら――…」
この巻で2番目に好きだったのココかもしれない。この『お迎えに』っていう単語のチョイス!迎えに、じゃないの。お迎えに、なの!菜奈さんと息子さんの時間が大昔に止まっている事が切々と伝わる。そのさ、死んだ存在に謝罪を伝えたところで究極の自己満足でそれこそ轟家の夏くんが主張するみたいな事になってくるんだけども。それでも。人間はひとりで産まれてひとりで死んでいくんだから、最後に自分が満足する形で人生を締めるのって大事だよね、って思いもしました。彼女の言葉を受け、弔くんの中の弧太朗さんがノーリアクション描写だった事も良かった。そうです、それはまぼろしです。
黒霧が最後に動いたのが意外でした。もう彼の話は終わったと思っていたし、ヴィラン側の気持ちが勝ったって思ってたから。でもさぁ、人間の気持ちって白と黒じゃなくてグラデーションなんだよね。イエス、ノーって言わなきゃいけないからそう言うだけで、そこに至るまでに色んな思考や感情がある。そういう事を彼がひとりで表現していて、大集合のための舞台装置になっていない様が良かったです。ヒロアカ、キャラ魅力及び画力がぶっ飛んでいる事もさながら、人生において大事な事を啓発をしているから好きなんだろうな私は……。
大集結ラッシュ!本当にラストバトルって感じだ!まさかまさかの子が身体を張っていて感動したんだけど、ネットで微細なネタバレを踏んでいたために「熱い!!!」よりも「(目にした話は)ここの事かあ」という気持ちが上回ってしまい……!悲しみ。でも、ジャンプを0時に買って読むという攻めのネタバレ回避方法をとっていないのは自分が選んだ事だからねぇ。恨むなら己なのよ。
電池切れになってウェイ顔で来る上鳴くんと、こういう場に絶対来たくないであろう峰田が頑張っていた事がとくに好きです。トリのセリフを峰田が言うだと……!?
「頑張れ!」のとこ良かった。もー他に言う事はないですよ。良かったの一言!
さらーっと軽く感想を書こうと思ったのに、様々な自我を出してしまったな……。エピローグも楽しみにしています。
畳む
僕のヒーローアカデミア 41巻
(堀越耕平)
#僕のヒーローアカデミア #ジャンプ
No.
164
アルテ 19巻
アルテが……アルテが絵を描いている様子をろくに見なくなって3巻以上経過した…だと……!17,18巻ともに『仕込み』要素が強くて気持ちの盛り上がりがありませんでした。が、19巻になってから「お!いつもの!」となったので筆をとっています。
そう、いつものなんよ。アルテ以外の人物の掘り下げを丁寧にやる事で冗長になりながらも、最後にはちゃんと「面白かった」で花開く。繰り返して来たパターン!
レオさんの過去話、今までで一番長いですな。それにレオさんの過去バナっていうよりは師匠の回顧録みたいなものだからなぁ……。私のエンジンがかかるのに時間がかかっちゃった。
ルザンナの聡明さが好きです。
っていうかさ!!!中世ヨーロッパ価値観モロで変な人多いからさ!!ようやく普通(今風)の人が出て来たって思った!!レオさんにも、師匠も当然として、一般ピープルの工房の人たちにも、だ~~~~れにも感情移入が出来なくてな最初は……。時代背景を考えると私が「ヤ!」ってなってる価値観の方が当然なんだけども。
ルザンナのことに話を戻して。「父は自分の事に興味がない」って気付いているが故の対話の仕方に感動した!滅茶苦茶賢い!!!自分の感情で父を責めるわけでなく、どうすれば相手が動くかを考えた上で言葉を選んで態度を演技する。いやー……、凄い格好良かったですね……。これはレオさんもルザンナに頭が上がらないし大事に想うよ……。前の記憶がおぼろげだからまた読み返さないと。
師匠の事に興味が薄いっちゃ薄いのですが、大きな転機が来て面白くなって来たので次巻を読むのが楽しみです。せっかくじわじわ変わっていったのに……悪い方向に行ってしまうのだろうか……。ものすっごハラハラする。
【アルテ】、不思議な漫画だなって思います。というのも、私はこの漫画がアルテの成り上がり物語だと思っていました。でもなんか、そうじゃないのか……?って最近思えてきて。アルテの成長物語は、彼女がレオさんに弟子入りした時点でゴールしており、そんなアルテが『周りの価値観を変えていく事』が物語の主題だったりするのかな、と。そう思うと、周りの人物の掘り下げが丁寧に行われている事に納得出来るし。タイトルの【アルテ】は、これから彼女の話をしますよ、っていうタイトルじゃなくて、『アルテ』という人物が変えて行くものの話をしますよ、っていう意味合いの方が強いのかなぁ。
ともあれ。こんだけ過去編をやっておいてアルテとレオさんが出会えなかったら私は憤怒するからな。頼みますよ!!
アルテ 19巻
(大久保圭)
#アルテ #ゼノン
No.
163
ラーメン赤猫 8巻
もう8巻!毎回毎回本が分厚くて素晴らしい……。とはいえ今回も「可愛かった」と「クソ客がさあ!」に終始してしまいそうなので、感想の量は控えめです。
【八十六杯目 赤虎】これさあ!滅茶苦茶挑戦的なお話だよね!!だって話の核部分が人間の感情じゃん!!いや、『ラーメン赤猫』が起点になって、背中を押して、ここまで繋がったからちゃんと【ラーメン赤猫】の話なんだけども。佐倉さんと瀧くんが1巻から出ているからこそのこの出方って感じがする。別な漫画の感想でも言ってるけど、1巻の頃のお客さんがずっと出続けてるの好きなのでたまにはこういうのも良いなって。
上記に関連して【八十九杯目 いただきましょうか?】も好きな話のひとつです。オマケ漫画に描かれていた社さんの気持ちと完全シンクロで「プレゼント受け取る事あるんだ…」って初見では思っていたんですが、なるほどね~!クリシュナちゃんファンガール、閉店間際の誰もいない時間まで待って渡している……!スマート……!それに佐々木さんのいう通り『関係性』ってやつ大事よね。
常連さんはラーメン赤猫の面々に認知されていて、それなりに信頼関係を築いているんだけど、それはお互いがお互いに適切な距離をとろうとしているからこそ、っていうのが表現されていて好きなお話でした。
距離感といえばらぶぴぴちゃんのアレもね!彼らは良いファンボーイだ……。
クソ客回好きだけど、今回はクソ客っていうよりもクソ営業だったから好きじゃない!!でも最後までプンスコしないお話作りしてくれるから好き……。どっちだ。食べ物を粗末にしないって大事だ。
お酒に酔ったお姉さんのお話は、微クソ客成分もジュエルくんの成長成分もどっちとれて面白かったです。小学生の子たち、人が出来ている。
控えめにするって宣言したから軽く終わらせるぞ!次巻はアレですね、アレ!毎週楽しみにしています。
ラーメン赤猫 8巻
(アンギャマン)
#ラーメン赤猫 #ジャンプ
No.
162
多聞くん今どっち!? 8巻
今回あっという間に読んじゃったんだけど!?ページ数少なかったりする?……いつもと一緒だわ…………。すごい……読みやすくて面白くてビックリする……。なんだろう、さながら倫太郎くんがするオタトークのような疾走感がある巻だった。
気になり過ぎる7巻のヒキから楽しみにしていた倫太郎くん巻!清く正しく真っ直ぐな青少年で好感しかない。うたげちゃんの多聞くん推しトークと違って初見に優しいセールストークを繰り出してくる事に知性を感じますな。いや、前巻のかんぴょう巻きちゃんへの熱愛トークは大分凄かったけども……。人と話す時はちゃんと他人が理解出来るように喋っているから、そこがうたげちゃんとの差だなぁと。
うたげちゃんとの差と言えば、推しに〝狂ってはいない〟感じがするのも、様々な愛の形を見られて面白いものですね。元気になるための光にはなっているけど、生きるための酸素にはなっていない、とでもいうか。推しに狂ってるうたげちゃんも大好きだけど、時たま心配になるよ。まぁ、布教用ブルーレイBOX何個も持ってる時点で狂ってるっちゃ狂ってるんですけどね倫太郎くんも!でも彼は言語化が上手いから騙されてしまうな……コイツには知性と理性がある、と……。自分で稼いだお金 好きなキャラに使うのが喜びなので 慈善事業だと思ってぜひもらって下さい
わ゛か゛る゛。私も推しのキャラグッズ、友人に押し付けた。(友人の温度感は〝好き〟程度でありグッズを自ら買う程ではない)分かる。分かってしまう……。いやまぁこれは作中のかんぴょう巻きちゃんのように、滅多にグッズが出ないから出来る事なんだけども。って、私の話は横に置いといて。倫太郎くんの推し活ラインって「分かる」からなんか好感を抱いてしまうんだな……。
「>自分にとっての好きキャラみたいに ファンにとってのそういう存在になれてたら嬉しいんですけどね」の倫太郎くんの笑顔、ピュアピュアで大変に良いですね!!!育ちの良さ、知性、性格の良さ、全てを持っている倫太郎氏……。………F/ACEのクセに裏面の難が全然ないぞ……。無口の反転でベラベラよく喋るってのだけか!?ここまで光属性の人物だとは思っておらず、鳩が豆鉄砲食らったみたいな顔をしてしまうな……。パターンから抜けた例外が一人いると、それだけで展開が新鮮に思えるから不思議なものです。この作品に飽きない理由って、そういうトコをきっちりやってるからだと思う。ワンパターンからの抜けが急にある。多聞くんが病みすぎちゃうとか。あ!でも前巻の感想で言ったけど、暖簾に腕押し桜利くんはお約束感出て来たのでそろそろ変化球が欲しいところ~!
今回のたもうた(多聞×うたげ)は程々の甘さで可愛かったです。しまっちゃう多聞くん。メイドのうたげちゃん、めんこいよね……分かる……。多聞くんはうたげちゃんのハウスキーパー姿をいちばん見ているわけで、あの色気がない効率重視の装いから急にキュートを見せつけられると気持ちがフリーフォールになっちゃうよね……分かるよ……。多聞くんの気持ち、とってもよく分かる……。今回「分かる」ばっかり言ってるな……。何回言ってる?6回です。
……ああーーーーそうかーーー!今回は共感が多いから面白く読めたのかーー!なるほどね~~~!……いやでもホント、今回「分かる」感情でしか感想をピックアップしていなくて、それはそれで自我が強すぎて何だかナァ感もある。難しいわね、感想と感情。
前巻でやっとこさLINEアドレスを交換したF/ACEが、その場かぎりやり取りでその後なにも話していない事が判明。芸が細かいしオモロですわ。多聞くん『ゴミ』。桜利くん『俺』。「嫌い」が理由で何かをする時って…… 「好き」な何かを忘れてしまったときですよね
多聞くんめっちゃいい事言うな!!!これには桜利くんもビックリ。うたげちゃんに「好き」パワーを注入されて感化されているジメ原くんが素晴らしい。相互に影響し合ってる関係性スキ。
飛鳥先生の時に「この漫画、善人しか出てこないんだな!?」って話をしていたんだけど、マジでそうですね!?
倫太郎くんのお母様と妹が風通しがよく好感が持てる人物なのはまあ、サブキャラの身内だから理解出来る。だけど、合コンのボーイズまでキッチリ不快感のない人物に仕上がるとは思わなかったのよ……!F/ACEの歌声にメロメロになってるじゃんよ!
あと今作はその場にいるキャラの細かいわちゃわちゃをちゃんと描いてくれるから素敵だなーって。画面の外で何かしてるのが分かるし、画面に映った時にちゃんとその人らしい事をしている。カラオケ乱入の時、倫太郎くんと凛香ちゃんの和解をメイン描写に据えつつ、キャラの細かい動きで、桜利 ⇒ うたげ ⇔ 多聞 の気持ちの方向を描いている事にすごいグッと来ました。1Pに満たない画面面積でコレをキッチリ入れて来る……!良い~!「面白い!」と「見習いたい!」がいいバランスで来る作品で好きだなぁと改めて思いました。
次巻は大き目の新展開がありそう……?楽しみ~!
多聞くん今どっち!? 8巻
(師走 ゆき)
#多聞くん今どっち!? #花とゆめ
No.
161
悪役令嬢の矜持 1巻
面白かった~!!いやはや、漫画の構成及び宣伝の仕方が最高に上手い!ぶっちゃけ先の展開は分かるんですよ、PRで流れて来た丸ごと読める1話の様子を見れば。主人公は断罪を望むが、そう上手く事が進まず何だかんだとエエ感じに収まる形になるんだろうなぁと。このように先は薄っすら見えているんだけど、ウェルミィが断罪劇を仕立てるに至った心情だけ隠されていて。
『どうなるか』よりも『どうして』が知りたい。
そう思わせる程の魅力を、断罪のはじまりを受け恍惚の表情を浮かべたウェルミィから感じました。ここの演出、見開きの使い方と絵がマジでうまーい!!そしてあの見開きからの後ろ姿!1話の掴み方がまるでお手本ようでうっとりしちゃうな……。
世代がモロバレする感想を落とすんですが、この形式ってアレですね。【古畑任三郎】。犯人、犯行内容の提示が一番最初で、そこから過去を手繰り寄せるようなかたちで現在軸のお話が展開していく。パッと見は『ざまぁ』系のジャンルに分類される作品なんだけど、読み進めてみると『ミステリー』ジャンルの味わいも感じて楽しかったです。それにざまぁって言ったって断罪が本意だからざまぁでもないしな……。複雑な構成をした漫画だ……。
ウェルミィの犯行が大衆の前でつまびらかになるわけですが、彼女が〝 義姉が大大大大大好き 〟っていう下地をこちらが持ったうえで聞いていると「(演技としての態度とセリフ回しが)へ、下手クソー!!!」となる場面も数多く見られて面白かったです。ウェルミィ、愛いヤツめ~!!!雨が降ってる日に離れにスープ持ってくのヘタクソすぎる。あんなんバレバレになるの決まってるやんけ。なんで「お義姉さま大好き♥」がバレてないと思ったんだよ!
先に言っていた『どうして』ですが。この言葉は正確には『どうしてそこまで』です。お姉ちゃんが大好きなのは分かったけど、だからってなんで家族を巻き込んで破滅の道を歩まなきゃならないんだ!?と思っていました。けど、そこまでしないとイオーラの命が失われる程の仕打ちが行われていたんですね……。なーるほどなあ!いわゆる『搾取子』どうこうの話ではなく、呪いの力に頼る程に両親から疎まれているとは思っていなかった。姉の命>>>>家族だったわけだ。姉の命の危機に気付けど、十かそこらの小娘が状況を変えるために差し出せるものは何もなく。ただ賭けられるのは自分の命だけ。いやー、いい愛だ……。
ビンタ!!!!からの本音暴露!!!良いスピード感だ。ここ一番のところで見開きをバーン!と使って感情表現してくるから痺れますな。「物語としての見せ場だよ!」ってところでも使ってるんだけど、1コマとしての見開きはウェルミィの感情が頂点に達した時しか使ってないのがさぁ……こう……『感情』を大事にした漫画なんだなっていうのが分かりやすくて好きです。
ウェルミィ本人も言っていましたが、結局この断罪劇がまさに茶番になったのが色んな意味で良かったです。事が上手く運ばないどころの話ではなく、両親以外の関係者全員に大体バレてるのが笑っちゃうんだよな。「知ってました」って手を挙げるみんながオモロ。中でもイオーラお姉ちゃんが照れ照れしながら手挙げるの凄い良いね……ラブリィ……。
1巻完結ものとして、『その後、ウェルミィとイオーラは仲良く暮らしました』というオチでも満足出来ました。むしろその方向になる事しか私の単純な頭は思い至らなかった。……いやーーーーやられたなーーーーー!
あのオチになるとは予想だにしなかったのよ!!!!あ、そっちと!?みたいな……。確かに最初から言ってなかったわ……。巻の構成が上手い……。うまい……。これはまんまと2巻を手に取ってしまうのよ……。ここは物語の核だと思うのでサラッとスクロールした時に目につかないようにぼかして書いておくね……。広告で1話を読んで気になってる人、買って間違いはないから!オススメ!!
悪役令嬢の矜持 1巻
(コミック:星樹スズカ / 原作:メアリー=ドゥ、久賀フーナ)
#悪役令嬢の矜持 #ガンガンコミックスUP
No.
160
信長のシェフ 37巻
堂々完結!人生の中で一番長く楽しんだ作品になりました。いかんせん私は飽き性で、20巻前後で完結の気配がないと「もういいかな……」と物語から降りてしまう事が多く。そんな自分が37巻まで付き合えた事がもはや奇跡。そして誇張表現ではなく、『生きるための光』となった作品でした。
己の持病が絶不調だった時、こんな事ならもう目を覚ましたくないと絶望的な気持ちになる事がありました。そんな中ふいに「……でもそうしたら、信シェフの最終回読めないんだよな…」とふわっと思って。生きる希望を見いだすために掲げた理由じゃなくて、なんか自然と降りて来たんですよね。そう、降りて来たって表現が一番適切。こう思ってからおおよそ7年。新刊が出るたびに嬉しくて楽しくて、生きていて良かったです。
いやーしかしなんでこの作品だったんだろうな降って来たの!他にも好きな作品あったと思うのに!不思議なもんだな。閃きとかお告げってそういう感じなんだろう。
自分語り終わり!内容を話すぞ!
ちょいちょい「反復(の演出)(言葉)が好き」という事を語っていますが、怒涛の勢いでそれをやられるとは思ってもいなかったのよ!!1巻で出した料理をさあ~~~~!違う意味をもってして再び出すとか!!!好き!!!たまらん!!!「鮭は川に帰ったあとはどうなる」「死にます」
作中では10年も前の出来事ぞ。なんならリアルタイムは10年以上前……?2011年8月9日が1巻発売。なるほど13年前。私たち読者の勝ちですね(?)。楓さんと井上さんが繋いだバトンがこの鮭で、それがちゃんと信長に届いたのであれば意図が通じるのも明白。無茶苦茶でもご都合でもない、いい料理だったと思います。何よりリバイバル演出が最高すぎる。
弥助の使い方にも納得~!背丈がケンと一緒って何度も言われてたもんね!そりゃあ見間違えるってもんよ。37巻、今まで蒔いて来た芽が出た結果っていうのが細かく示されてるのが好きです。悪い意味だと信忠の油断もケンの種まきで花が開いた結果だし。幼いころから恋焦がれていた姫にようやく会えるってなったら気も緩む……。そりゃそうなる……。家康が言う通り、大きな挫折を経て漢になっていく様が描写されていて良かったです。史実では出会う事のなかった二人が無事に会えた事にも目頭が熱くなりました。松姫に子が産まれている描写がある事で、武田の血が繋がったのも何だか感慨深いです。浅井三姉妹も元気そうだし、ちゃんと随所にいなくなった人たちの跡が残っているのが嬉しいね。
前巻の感想で呟いてた「>本能寺の台所に誰かいたっぽくて気になる」が『誰か』レベルじゃなくて大勢いたのウケるな。なるほどね……。この件に合わせ、弥助が何をするかとか、井上さんが何をしたのかとか、前巻で私が気になっていた事に全部解答をしてくれるので喉に魚の骨が刺さらなくて助かる。バタフライエフェクトの件も一応の回答は出したわけだし。しかもそれを望月さんに言わせるもんだからさぁ、そういう感じでいいのかなって思っちゃうよね。意味なんてなくていいし未来との統合性もとらなくてもいいのよ。………………いやマジで望月さんが言うから染みる言葉になってる気がするなコレ……。歴史を知らないぽややん(まろやか悪口)から化けたな望月さん……。
光秀のさぁ~~~~~表情がさ~~~~~ほんに………。ほんと……。謀反が失敗して、信長が生きてるのを知って、そうなってからようやく昔の表情に戻るのがマジで……やめてほしくて……私が泣いちゃうから……。
光秀の心境を知っているからこそ「生きてて欲しい」って少し思ってしまうんだけど、それは許されない事であるっていうのを分かっているケンの態度が絶妙で。完全に私とシンクロしていた。ここで「逃げて」を言ってしまったらダメなんだよ。
そしてこのタイミングで出す鍋料理な……。物語上最後の料理が『人に寄り添った料理』であった事が本当に嬉しかった。良かった。31巻の感想でもふんわりと語ったんだけど、手段としての料理ってある意味で暴力なのよ。力の誇示というか。それを結とするのではなく、ケン自身が料理でやりたい事を物語最後の品とする事に感無量だった。「これからも 頼むぞ」
リバイバル演出多すぎるんですよね今回……。あかん。また泣いとる。読み返す度に泣く気か?心のデトックス用の本として丁度いいじゃんね……。
光秀は間違いなく死んだんですが、それでも直接的に描写しなかった事に「解釈一致!!!!!!」と漫画オタクの私が叫び出しそうになりました。演出として最高じゃない!?まず第一に、埋まってないピースを読者側が想像で埋めなきゃいけなくなるから『余韻』がメッチャ残る。そして第二に、光秀=天海説の余白を残している。信憑性のないトンデモ論ではあるのだけど、ロマンあるじゃないですかこの説。漫画内における演出としても、漫画外における情報の余白作りとしても、その両方を取れる良い演出だと私は思いました。「良い」を越えて解釈一致ってなったんだよな見た瞬間。その次にはメソッとしてるんですけど。冷静と情熱の間で。
最後までケンに翻弄されてる秀吉かわいいね……。エピローグでアルファベット覚えようとしててエライね。この世界線の秀吉はヤバイ事にならなさそうなので、このまま幸せになって欲しいです。史実における晩年の秀吉はヤバヤバのヤバなので……。私は信長のシェフの秀吉が好きだよ。信長のシェフの家康も好きだよ。天下の餅には触れられなくても、みんな笑ってて欲しい。
草むらから現れる夏さんが可愛すぎてほっこりしちゃった。そう、ケンへの特効になるのは夏さんしかいない。そして無事に産まれた二人の子、名づけがもう最高なんだわ~!!!!!!!ケンはさ、『ケン』として生きる事を決めて『健一郎』は置き去りにする事を決めたわけじゃん。でも、子供の名前は『信一郎』。………………解説不要……………………。父親の愛情と、戦国で愛した全ての人達が乗った最強の名前だよ……。たまらん……。あとお爺ちゃんムーブしてる井上さんが可愛すぎてのでそれも最高。「>じじじゃよ~♥」じじではないが~!?欲を言えば蘭丸のエピローグも見たかったなあ!!いいお兄ちゃんムーブをしている事だろう。
ツンデレ暴力系ヒロイン信長さま。この漫画を読んでいると、今の世で女信長が溢れる理由も少し分かってしまうというか!「豪快なところがあるのに繊細なところもある」というケンの評にクスっと来てしまった。それに「兄上は寂しがりや」ですからね……。不思議な魅力が溢れる、よきヒロインだったと思います。……ヒロイン、ヒロインだよ!!!
この感想を書き終えたら、この漫画から手が離れてしまう気がしてなんだか寂しいな。何度でも読み直せばいいだけども。大好きでたまらない作品に出会えた事、結末を見る事が出来た事に感謝を。【信長のシェフ】の全てを愛してるぞ!!
信長のシェフ 37巻
(梶川卓郎)
#信長のシェフ #芳文社

