【2021】読んだ漫画と小説あれこれ【3月】

拍手下さった方々いつもありがとうございます~!見たでぽちっと拍手がとても嬉しい。真の意味で壁に向かって話している時期が中々にないの、本当にありがたい事です。そして忙しいって言ったら暇になる傾向を期待して忙しいってアピールしたけど今回はダメだったよ。明日は体力回復に努めてまた明後日から自分の事もりもりしよう。

そんなこんなで今月の漫画感想と最近読んだ小説感想です。今回漫画が2冊しかない上に薄口感想なので小説感想が主題でラインナップは以下の通り。

 

女王陛下と呼ばないで 2

タイトル回収巻。漫画が丁寧+絵が好き+コマ割りがめちゃんこ好み+シアンくんがドストライクという凄く好きな本だったりする。女の子も好みの顔で男の子も好みの顔の恋愛漫画本当に少ないので…少ないので…ありがたいありがたい…。他候補者で一等好きなのはシアンくんだけどスチュアートくんとアーヴィン様も顔が好き。

フランチェスカ嬢の好奇心旺盛っぷりが可愛いし引きこもりなのにアグレッシブなの「知識欲が高い」ってので納得出来るしいいキャラだなーと思う。キャラの属性の付け方が上手いんだろうなー。1巻冒頭の時点ではずっと引きこもって両親に甘え切ってる共感しにくいヒロインなのに、話が進むにつれてどんどん魅力的に見えてくるのが良い。1話から好感度高い人は先で落とすしか感情のふり幅がないからなあ。

個人的にはシアンくん推しなんだけど、ヒーローレースで一歩先に進んでるというかフラン相手ならこの人だな…って思うのは断然スチュアートくんですね。一番最初の印象の悪さからこっちも徐々に上げてきていて本当に構成が上手い……!好きな子相手にツンツンする小学生男子みたいな男子、私好きなんだな…ってスチュアートくん見て思った。(そういえばうちの創作にも一人いますね。)壁ドン通り越してベッドドンかなり「やるじゃん…」と心ときめいたのでこのままぐいぐい押して欲しい。でもシアンくんも頑張って欲しい。アーヴィン様は現状レースに参加してないのでどうなるのか期待。3巻も楽しみ~!!

聖☆おにいさん(19)

いつもの。今回割と弱め……というか中村さん、中編ものになると途端に火力が下がるというか個人的な相性がガクっと下がるので単発の話がありがたいな…と思っていて今回巻跨ぎの中編ある故に満足度ちょっと低めだった。荒ブリもそれで途中脱落してしまったので最後を知らない。ブラックナイトパレードも最新刊6巻で脱落の気がする……突然訳分からん方向に飛んだぞ……トナカイ試験までは楽しかったんだよ!!

キリスト教・仏教ネタも大分マイナーなとこになってきてネタ出し苦しいんだろうなーーと感じてるけどまだ私は読みたいので頑張って欲しいー!あと今回ブッダの顔が大分幼かったのでやっぱり漫画家でもキャラの顔諸行無常しちゃうよねーー!って励まされるなどしました。

死神の浮力

アホみたいに泣いた。あまりにも泣きすぎて夜中にパニック発作起きかけた。いやまあ死が題材だからキツイの分かってたんですけど、心の筋トレだと思って頑張って読んだら案の定刺さりまくってしんどかった!でも先が気になって一気に読んじゃったから成長したな……頑張ってるじゃん私の脳みそ、この調子だよ!!褒めて伸ばしていこうな!!あと前作「死神の精度」の感想はこっち ⇒ 【2020】最近読んだ本あれこれ【12月】 | MEMO

千葉ァ!!!貴様の話まだあったんかワレェ!!みたいなテンションで読み始めたんだけど、>「娘を殺した相手を追う夫婦と死神の7日間」って時点でまあ……重いよね……とスッ…と居直り覚悟をして読み進め、案の定最初から最後まで空気が割と重かった。普段は人の死なないミステリーばっかり読んでるから殺人事件に弱い。でもまあその重い空気を千葉が随所随所ですっ飛ばしてくれるから楽しいんだよなあ……KY死神千葉とのやり取りで山野辺夫妻が徐々に明るくなっていくのが目に見えて分かって良かった。それはそれとして復讐を覚悟した者としての行動がマヌケ!!!マヌケなんだけど善性の塊っていうのがそういう抜けた部分から分かってしまうからお上手。

「お前もいつかは死ぬ」

千葉が頻繁に言い切るのマジでウッとなったんだけどもまあ真理なので毎日を大事に生きていきたいですね。人は日々を摘むしか出来ない。不安症で薬飲んでる自分にこの本はちょっと劇薬だった気もするし読み終わった今でもウッってなるけど私はこの本に出会えてよかった。私のランキングを塗り替えた……一番好きな作家は米澤穂信だったんだけど、伊坂幸太郎になったよ。

「そう。誰かの記憶に溶けるから、減らない」

「先に行って、怖くない事を確かめて来るよ」

P490、もうマジでめっちゃくちゃに泣いて、恒例”感想書いてる今も泣いてる”状態なんですけど(ささら餅、涙腺がべらぼうに弱い)死ぬことへの恐怖がないと語る主人公がその理由について語ってるところが本当によくて。怖いけど、怖くない。私みたいにタナトフォビアの気が若干あるって人には刺激が強すぎる作品ではあるんだけど読んで欲しい本です。めーーーっちゃくちゃいいから……でもちょっと話が長いから前作の「死神の精度」から読んで……千葉ァ!!!!!貴様ァ!!!ってなるし楽しいしぐっとくるので…是非に……。

追記はネタバレがあるタイプの感想です。

 

寿命延長キャンペーンで本城の寿命伸ばされた時マジで!?って思ったのでお話の構成が上手いな~~~!!!ってなった。もうそれ見ちゃったら先気になりすぎて続きノンストップじゃんね……。本城側の掘り下げがなくてよう分からん、って感想をまあ見かけたんだけどサイコパスの掘り下げされてもなあ、という感じなので私はこの塩梅でいいなと思っている派です。

「ぼくは、自分の名前を相手に刻み込みたい性格なんです。『誰だっけ』と問われる事のないように、決して忘れられない印象を残したい」

この一文、なんか印象深いなと思って付箋貼ってたんですけどそれがラストのラストでイイ感じに返って来るとは思わなかった……千葉は本城の事なんか忘れていたけど、山野辺さんの事はちゃんと名前を聞いただけで思い出したんですよね。それが凄くいい。

「晩年も悪くなかった」

あの!千葉が!!千葉が!!!!あの7日間を!!悪くなかった!!と!!この〆方凄い好きだ……。私、千葉の事なんかディスりまくってる感じだけどこの死神仕事熱心で別に悪い奴ではないんだよな。音楽が関わるとちょっと……大分変になっちゃうだけで死神の仕事を全うしている。もっと千葉の話みたいなー短編集また出てくれないかな。

ネタバレ無しの所でも言ったけどP489~P491はもうとにかく全部だめ。全部だめ。人間という生き物が愛おしくなる。山野辺さんぶっちゃけ死ぬ事怖いんだよ滅茶苦茶。怖いの治ってなんかいないのに、

「せっかく教えてくれたんだから」

って断絶状態だった父親からの最期のプレゼントを受け取りたいな、って気持ちだけで「死ぬのは怖くない」って言ってるのが心に来る。そしてこのやり取りを見た後に見る作者の後書きがまたな~~~味わい深いんだよな~~~!!!!!いやもう伊坂幸太郎さん大好きやわ……。今回言葉の一つ一つがなんかじんわりと沁みる物が多くて、人生でずっと忘れないだろうなって感じで出会いに感謝している。やはり本はいい。「大丈夫だからな」と言ってくれるかもしれなかった父親は突然先に行ってしまったし、己がそれを言うべき子供もまだいないけれど、誰かの記憶に溶けて消えない人生を私も歩みたい。

巴里マカロンの謎

じゅ…十一年振りの小市民シリーズ……!!!アンテナ張ってなくて新刊出ていた事に1年気が付かなかった~こういう時に情報の受動喫煙が出来るTwitter類やってたら直ぐ気付けたんだろうな、と思う。都合のいい時だけSNSの恩恵にあやかりたい。

冬季限定シリーズじゃないって事は冬季は冬季でやっぱ構想あるんかな!?と次作に期待出来るのでなんかお得な気持ちですね。巴里マカロンも大分面白いお話だったので冬季と銘打っていても私は違和感がなかったかなあ。

十一年振りに読む小鳩くんと小山内さん、特に小山内さんが「こんな可愛かったっけ!?」ってなる事が多くてなんかにこにこ…とクエッションマーク浮かべながら読んじゃった。彼女は”羊の皮を被った狼”の印象なので…。

「……ごめんね小鳩くん。今日は彼女の資料を持ってきてないの。
小鳩くんがそんな興味を持ってくれるとは思わなかったから」
「いや、それはいいんだ」
「月曜日には持っていくから、それでいい?」
「いや、いいんだ」
「明日でもいいよ」
「いいんだ小山内さん、ありがとう。気持ちが嬉しいよ」

ここの推し活する小山内さんと紳士な態度で拒否する小鳩くん可愛くて超好き。マジで小山内さんこんなにも可愛かった??スイーツと復讐が絡むと豹変するのは覚えてるけどこんなにも可愛い印象なかった……。そして妹分が出来てその距離感に困惑しつつもちゃんと仲良くしてあげる小山内さんもめちゃかわだったし。あと肝心のストーリーと謎、表題のマカロン事件は割と無理ないか……?と思ったんだけどそこからトントンと展開していくとは思わず最後までそれぞれの謎を楽しく読めた。人の死なないミステリーはやはりいい……米澤穂信の現代モノは安心して読める…いやたまに鋭い角度でえぐってくるけど…ボトルネックとか…。作家傾向に関連して、乙一はもうえぐってくるとかそういうやつじゃないからもう少し心鍛えないと再読無理だな……ZOO大好きだったんだけど今は無理、たぶんウッ!!ってなる。

 

「勘のいい人は好きよ。わたしの事を見抜かない限りはね」

良かった~~~ちゃんとブラック小山内さん見れた~~~!!ずっと可愛い仔羊ちゃんかと思っちゃった!!!小鳩くんはもう終始謎を解きたくて仕方のない小鳩くんって感じで私の印象とズレてなかったから自然に読めたんだけど、小山内さんは本当ずっと可愛くて困惑してたからこのセリフ見た時凄く安心した。私の知ってる小山内ゆきだ。また近いうちに冬季限定シリーズ出るといいなー、シリーズもう一回読みなおそ。「シャルロットは僕だけのもの」が特に好きです。