【2020】最近読んだ本あれこれ【12月】

拍手下さった方々有難うございます~!!メッセージも…なんか…凄いの届いてるし……別件でユウイチが推しって言って貰えてるしで「今なんて???」ってなった。…嬉しいと脳みそがバグってわけわからない言葉が出ますね…ありがたやありがたや。また後日返信させて下さいー!えー私めっちゃ幸せ者だなー。

ライツバ漫画の下書きあと2Pなんですけど速度もバグってて今週の私やばいな。これ多分来週死にますね、反動来ますよこれ。私は詳しいんだ。最近夕飯食べてる時にフッと予期不安(復刻ライト版)みたいなの来るから、1日のやる事全部終わって気が抜けると「休め…ッ…もう休め…ッ」って精神が言ってる気がする。夜はだらだら意識的にしていかんとな。

続きは最近読んだ小説の感想です。続きを読むのCSS仕込んだ事でネタバレ有りの感想も書けるようになって大変に嬉しい…。ラインナップは「楽園の烏」(阿部 智里)と「死神の精度」(伊坂幸太郎)です。書影使いたかっただけだけど楽天のアフィあります。

 

楽園の烏

見て見て~サイン本とAR雪哉!!ARで遊ぶの初めてだったんだけど結構楽しいね。あとサイン本を入手するのも初めての事だった…本棚の都合上文庫を選んで買ってるのでハードカバー基本は読まないのよな。今回確か800↑?とか作者さんサインしたらしくめちゃ頑張っててありがてえな…と思ったので記念に購入した。しかしまあやっぱ読んでる時にハードカバーは重い。値段よりも本棚の都合と手の都合だなあ……。

20年後の山内って書いてあるから絶対いい雰囲気で始まんないぞと思ったらやっぱりまーーーーーー、まーーーーーー、はい。はぁーーー!!いや前シリーズのラストで神が死んだってなってるからもうこの世界は無理なんじゃないかな…と(ほぼ)バッドエンドで終わってて、それでも芽吹く命はあるよ、って感じでほんのり希望を匂わせていたけれども…ども…現状希望がどこにもないが?

あとレビューで10人に1人ぐらいが「雪哉どうしちゃったの…」って嘆いてるけど雪哉ずっとこんなやつでしたけど??ってバトルしに行きたいからダメ。ずっと雪哉性格悪かったし自分と家族と仲間中心のやつだったよ!!出直してきて!!んで20年経ってその大事な物の範囲が山内全体になってるの…?分からん…お前の心の軸となってたあの人はどこにいってしまったんだよ…。

新主人公のはじめくん、これ雪哉のまろやかバージョンだな?って感じでとても好き。失うものがないから強いなあ…いや、守るべきものが全くない主人公ってどうなの?って思うのでここからなんかあるのかな…。敢えて言うならお父さんの教えとかそういうのが守るべきもの?少なくともお父さんが大事にしてた山内の事は大事にしたいって思ってるよね。でも雪哉見てるからその大事にしたいは霞んで見えるんだなあ……。芯がまだまだ見えないからこの先どうなるのか楽しみ。頭が悪くない主人公は見ていてイライラしないから良いです。

W主人公のもう一人、頼人くんは大変良いですねえ!!良い!!愉悦!!尊敬する人と世界の真実の間で揺れ動く若人の感情はほんとたまんない。――と思ってたらラストでアレなのでもしかして私の方が頼人くんの手の平の上でコロコロ転がされてました???ってなった。いやあのラストなかったら今回ちょっとパンチ足りなかったと思うので良い……いいよコロコロされちゃう…。

今作エンジンがかかるのが凄く遅くて、序盤はちょこちょこ休憩挟みつつのんびり読んだ。楽しくなるのか不安だったけど、中盤の地下街行った辺りから面白さが加速して一気に読めたので一安心。序盤の仕込み時間が長かった感じかな。でも丁寧に20年後を書いてくれたので気になる事がいっぱいで次も待ちきれない。ハードカバー嫌じゃ嫌じゃって言いつつ続きが気になるから次もハードカバーで買ってしまうな……。文庫待ってたら最短2年だもんな…。

「地獄のここが楽園だ」

ぬるま湯のような楽園だと思っていた世界は、ちっとも楽園ではなかった

そして今回タイトル回収が非常に丁寧で考えさせられるなあと思うなどした。自身を取り巻く環境など人の考え方ひとつでまるで変わるからね…。あーしかしアレだな、第一部最終巻の「弥栄(いやさか)」の烏ってめっちゃ皮肉聞いてますね…。全然繁栄してないが???そして楽園ではないが??

続きからネタバレがあるタイプの叫びです。

奈月彦どこ行った!?!?!??!!?

雪哉の主どこ行った!?!?奈月彦だけじゃなくて浜木綿もいないし私の大好きなますほさんもいないし更には澄尾すらいないんだが……?いないんだが…?どういう事なの…なんなの…全く分かんない…作者さんがこの混乱を狙っている事だけは分かるんだけど。ますほさんとか澄尾いるとなんかちょっと安心するから長束の方出すのがまたいい塩梅だわ…。その長束様もよう分かんないとこにいるしさあ。

そして希望の種だった紫苑の君が敵対関係にあるっぽいの?どうして……なんかもうずっとどうして…って言っちゃう…ろくろ回すポーズでの「どうして…」じゃなくて顔を覆う感じでの「どうして…!」

あと雪哉が未婚のまま歳取ってるの非常に良かったです。夢女とかそういう観点からではなく、あれだけ結婚観がシビアで冷えてる雪哉が結婚してました!!ってなったら嫁さんとのなれそめや現状が気になりまくってしまって本編が頭に入ってこない可能性があった……。これはナイス判断だったと思う。いやどこかの時空列とかで本気の恋愛してる雪哉とかあったらめっちゃウェルカムなんですけど!!見たい!見たい!!!また恋愛短編が出来る程登場人物増えるかな…いやもうどうなるんだ…わかんない…。

 

死神の精度

テーマがテーマなので私にとって刺激物でめっちゃゆるゆる休み休み読んだ。いや~でも読み終われたって事は精神力大分マシになってきてますね!よかったよかった。

終末のフールがめちゃ良かったので多分こっちもいいだろうなって思ったら当たりだった。伊坂幸太郎さん、短編集に強いタイプの作家さんやと思う。アヒルと鴨のコインロッカーはあんまりぐっと来なくて途中で投げちゃったんだよな。

表題「死神の精度」を読んで、ははーんこれは死神が何かと理由をつけて人間の寿命を延ばしちゃうやつだな?って思ったら ぜんぜん ちが… ちがう… なんだこいつ…。なんだこいつ……。スナック感覚で人を死に至らしめる…いや死神だからな…そうだよな…。

「死神と藤田」で割と慈悲がありそうと見せかけて「恋愛で死神」で貴様ーーッ!!貴様!!お前!!お前は人の心がないのか!(ないです)という判定を下した事にわたくしもう怒り心頭でしたが、これが最後に効いてくるとは…夢にも…思わず……。それはそれとしてお前の仕事はどうかと思うよ。

「そういうくだらないすれ違いは、人間の得意とするところじゃないか」

死神目線めちゃくちゃ腹立つんだけど「はい」としか言えないやつ。だからこそ人間関係ってのはままならなくて美しいんだよお!!!

「こんなに晴れてて、犬があそこに居てさ。子供も楽しそうだし、これだけで」と一度言葉を切り、「これだけで、充分ラッキーだよね」と万歳するかのように、両手を伸ばした。

ここ大好き過ぎて初撃で泣いたし今打ち込んでる最中もうるっと来てる。こんな風に歳を重ねて死にたい。こういう感性を持ったおばあちゃんになりたい。

いやしかしまあ死神に対して「お前!お前!!そこのお前!!!」ってなる時点で物語に入れ込んでるので私の負けですね。大変に面白い短編集でした……終末のフールには敵わないけど十分こっちも面白かった…。終末のフールは読み返し回数トップ3に入ってるくらい好きだからな。1位は「インシテミル」で2位は「扉の外」です。クローズドサークル大好きマン。映画?知らない子ですねえ。

良い感じに本質的なネタバレを避けて感想を語れたのではないか…満足。短編集で読みやすいので気になった方は是非読んで欲しい。終末のフールも是非。

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